Oct 20, 2010

2010.10.20 「フロモックス(Flomox): 塩野義、沢井製薬と和解」

「フロモックス®(Flomox®)」(一般名:セフカペンピボキシル塩酸塩水和物(Cefcapene Pivoxil Hydrochloride Hydrate))の後発品販売を開始した沢井製薬と塩野義との間で争われていた特許侵害訴訟は両社間で和解が成立することによって決着しました。和解内容は不明ですが、沢井製薬による後発品の製造販売は継続され、税関で保留となっている原薬の輸入差止申立は取下げられるとのことです。

参考:



Oct 18, 2010

アンプラーグ製剤特許が成立

2010年8月23日付けで、抗血小板薬アンプラーグ(ANPLAG; 有効成分: サルポグレラート塩酸塩(Sarpogrelate Hydrochloride)の錠剤に関する、田辺三菱の日本特許第4567640号(特願2006-205560; 出願日2006年7月28日; 特開2007-56011)が設定登録されました。

この特許は「小型化塩酸サルポグレラート経口投与製剤」に関するものであり、後発品メーカーに対して上記権利を侵害しないよう田辺三菱が謹告(日刊薬業WEB: 2010.09.28 【謹告】サルポグレラート塩酸塩(アンプラーグⓇ)に関する特許権について)を出しています。アンプラーグについては、すでに昨年22社の後発品メーカーが薬価基準収載に踏み切っていますが、本件特許は製剤に関するものですので、後発品に対する抑止力としては…。

【請求項1】
塩酸サルポグレラート、及び製剤の崩壊を促す特徴を有する添加物としてカルボキシメチルセルロースを含有する錠剤であって、錠剤あたりの塩酸サルポグレラートの含量が40~95重量%である錠剤。
【請求項2】
塩酸サルポグレラート、カルボキシメチルセルロース、及び結晶セルロースを含有する請求項1に記載の錠剤。
【請求項3】
水溶性コーティング及び/又は遮光コーティングが施された請求項1または2に記載の錠剤。
【請求項4】
錠剤中に含まれる塩酸サルポグレラートの80重量%以上が15分以内に溶出する溶出挙動を示す請求項1~3のいずれかに記載の錠剤。


アンプラーグのインタビューフォームの記載によると、
  • アンプラーグ錠50mg: 1錠(重量90mg)中サルポグレラート塩酸塩50mg含有。
  • アンプラーグ錠100mg: 1錠(重量178mg)中サルポグレラート塩酸塩を100mg含有。
  • 添加物としてカルメロース、セルロース等を含むフィルムコーティング錠。
  • 溶出性: 「局外規」サルポグレラート塩酸塩錠の溶出試験による。すなわち,試験液に水900mL を用い,「日局」溶出試験法のパドル法により,毎分50 回転で試験を行うとき,錠50mg は15 分間の溶出率が80%以上,錠100mg は30 分間の溶出率が80%以上である。


一方、後発品として例えば下記のようなものが販売されているようです。
  • サルポグレラート塩酸塩錠100mg「KRM」
  • サルポグレラート塩酸塩錠100mg「TYK」
  • サルポグレラート塩酸塩錠100mg「JG」
  • サルポグレラート塩酸塩錠100mg「サワイ」
  • サルポグレラート塩酸塩錠100mg「オーハラ」


参考:


Oct 11, 2010

アリセプト特許権存続期間延長登録 無効審決取消訴訟

エーザイの販売するアリセプトの特許権(特許2578475)に基づく下記存続期間延長登録に対して後発品メーカー(沢井製薬・シオノケミカル・大正薬品工業・大洋薬品工業・東和薬品・日医工・日本薬品工業・陽進堂)が無効審判を請求(2008年11月)していましたが、いずれも無効審判請求は成り立たないとされたため、2009年12月24日に知財高裁に出訴しているようです。

  • 延長登録出願番号2007-700112の無効審判(無効2008-800239)
  • 延長登録出願番号2007-700116の無効審判(無効2008-800243)
  • 延長登録出願番号2007-700113の無効審判(無効2008-800240)
  • 延長登録出願番号2007-700117の無効審判(無効2008-800244)
  • 延長登録出願番号2007-700114の無効審判(無効2008-800241)
  • 延長登録出願番号2007-700111の無効審判(無効2008-800238)
  • 延長登録出願番号2007-700115の無効審判(無効2008-800242)


【審決の要旨】

先の用途である「軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制」と本件延長登録の理由となった処分の対象となった物について特定された用途である「アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制(但し、軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制を除く。)」(実質的には「高度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制」)は、実質的に同一であるとはいえないので、両者が実質的に同一であることを前提とする、本件延長登録は、本件特許発明の実施に特許法第67条第2項の政令で定める処分を受けることが必要であったとは認められない場合の出願に対してされたものであるとの請求人の主張は理由がない。

【コメント】

先の用途に基づく特許2578475(出願日:1988年6月22日)の特許権存続期間延長登録出願(平11-700114; 平11-700113)での延長の期間は2年11月17日であるため、存続期間満了は2011年6月となる。一方、本件追加用途に基づく同特許権の存続期間延長登録出願での延長の期間は5年であるため存続期間満了日は2013年6月22日となる。

過去記事: