2019/12/30

2019年、医薬系"特許的"な判決を振り返る。

特許第4954326号より
2019年は、抗体医薬発明に関わる特許訴訟が特に顕著だった印象がありました。
抗体医薬のバイオシミラー(バイオ後続品)の登場だけでなく、新しい抗体技術モダリティーが花開いた結果としてその技術帰属の争いも目立ちました。開発や製造にコストがかかるにもかかわらず抗体医薬のバイオシミラーが次々と登場してきていることは、抗体医薬発明が産業の発展と種々疾患の治療に大きく貢献していることの証明でもあります。また、いわゆる抗体の機能的表現クレームの争いが起きていることは、まだまだパイオニア的な新しい発見・発明が生まれていることを意味しており、クレームが法律的にどのように解釈・判断されたとしても、技術革新は間違いなく起きつづけていることを示しているのだろうと思います。2020年は、抗PD-1抗体オプジーボ/OPDIVO®(有効成分: ニボルマブ/nivolumab)に関する特許・発明帰属を巡る本庶氏まわりの動きも気になるところです。

1.抗PCSK9抗体製剤を巡る争い

2.抗IL-23抗体製剤を巡る争い

3.リサイクリング抗体創製技術を巡る争い

4.抗CD20抗体を巡る争い

5.第IXa/X因子二重特異性抗体(バイスペシフィック抗体)を巡る争い

6.抗体薬物複合体(antibody drug conjugation(ADC))技術を巡る争い

7.抗PD-1抗体を巡る争い


参考: 過去の「医薬系"特許的"な判決を振り返る。」
  • 「2018年、医薬系"特許的"な判決を振り返る。」はこちら
  • 「2017年、医薬系"特許的"な判決を振り返る。」はこちら
  • 「2016年、医薬系"特許的"な判決を振り返る。」はこちら
  • 「2015年、医薬系"特許的"な判決を振り返る。」はこちら
  • 「2014年、医薬系"特許的"な判決を振り返る。」はこちら
  • 「2013年、医薬系"特許的"な判決を振り返る。」はこちら
  • 「2012年、医薬系"特許的"な判決を振り返る。」はこちら
  • 「2011年、医薬系"特許的"な判決を振り返る。」はこちら
  • 「2010年、医薬系"特許的"な判決を振り返る。」はこちら
  • 「2009年、医薬系"特許的"な判決を振り返る。」はこちら
  • 「2008年、医薬系"特許的"な判決を振り返る。」はこちら


2019/12/28

2019.12.25 「杏林製薬、メルク・シャープ・アンド・ドーム v. 東興薬品工業」 知財高裁平成31年(行ケ)10006; 知財高裁平成31年(行ケ)10054

ナゾネックス®点鼻液 モメタゾンフロエート水性懸濁液を含有する1日1回鼻腔内投与されるアレルギー性鼻炎治療薬の進歩性判断とオーソライズド・ジェネリック戦略: 知財高裁平成31年(行ケ)10006(第1事件); 知財高裁平成31年(行ケ)10054(第2事件)

【背景】

メルク・シャープ・アンド・ドームが保有する「気道流路および肺疾患の処置のためのモメタゾンフロエートの使用」に関する特許(第3480736号)に対して東興薬品工業がした無効審判請求(杏林製薬は同審判に被請求人側に参加)を認容した審決(無効2015-800166)の取消訴訟。

本件特許(第3480736号)については、別途先行して審理されていた無効審判請求不成立審決(無効2014-800055号事件)に対し知財高裁において審決取消しの判決(2016.03.30 「東和薬品 v. メルク シャープ アンド ドーム」 知財高裁平成27年(行ケ)10054)があり、同判決についての上告審の結果が出るまで、東興薬品工業が請求していた本件無効審判(無効2015-800166号事件)の審理は手続中止されていた。

上記判決(2016.03.30 「東和薬品 v. メルク シャープ アンド ドーム」 知財高裁平成27年(行ケ)10054)については上告棄却及び上告受理申立不受理の決定を経て、特許庁でさらに審理され、請求項1~3に係る発明についての特許を無効とすることの審決予告(2018年1月18日)がなされたが、東和薬品が2018年2月13日に審判請求を取下げたことで当該事件は無効審決に至らず確定した。東興薬品工業は、東和薬品が上記事件で特許無効を確定してくれるだろうと期待していたに違いない。審判請求取下げを知った東興薬品工業は2月19日付で参加申請書を提出したが、特許庁は審判請求取下げ後のためその申請書を返戻した。

こうして翌3月に東興薬品工業が請求した本件審判事件の審理が再開された。審決は、本件発明の構成については容易に想到することができ、効果も当業者が容易に予測できたものであるから、本件発明は進歩性を欠如するというものだった。

請求項1(本件発明1):
モメタゾンフロエートの水性懸濁液を含有する薬剤であって,1日1回鼻腔内に投与される,アレルギー性または季節性アレルギー性鼻炎の治療のための薬剤。
請求項2(本件発明2):
前記1日1回の投与量が100~200マイクログラムであり,未変化のモメタゾンフロエートの絶対的バイオアベイラビリティが約1パーセント未満である,請求項1に記載の薬剤。

【要旨】

裁判所は、原告ら(杏林製薬、メルク・シャープ・アンド・ドーム)の請求を棄却した。

1.鼻の炎症状態を「アレルギー性または季節性アレルギー性鼻炎」とすることへの容易想到性について
「甲1発明は,炎症状態を治療するための,モメタゾンフロエート一水和物の鼻腔投与用水性懸濁液であるところ,甲2文献には,・・・モメタゾンフロエートがアレルギー性鼻炎の鼻腔内吸入による治療のための有望な新薬候補であることが記載され,治療の対象としてアレルギー性鼻炎の記載があるといえる。そして,甲1文献と甲2文献には,いずれも局所活性ステロイドであるモメタゾンフロエートを鼻腔内に投与することが記載されていると認められるところ,鼻の炎症には, 急性鼻炎・慢性鼻炎等のほかアレルギー性鼻炎や季節性アレルギー性鼻炎が含まれる(弁論の全趣旨)ことをも考慮すれば,甲1発明の治療の対象である「炎症状態」を,「アレルギー性または季節性アレルギー性鼻炎」とすることは,当業者が容易に想到し得たものといえる。したがって,甲1発明において,相違点2(治療の対象である炎症状態につき,本件発明1では「アレルギー性または季節性アレルギー性鼻炎」と特定されているのに対し,甲1発明では特定されていない点。)に係る構成を採用することは,当業者が容易に想到し得たといえる。」

2.1日1回投与の用法を選択することへの容易想到性について
「本件優先日当時,モメタゾンフロエートを含有する鼻腔内投与剤の用法・用量について公知のものはないところ,モメタゾンフロエート一水和物の鼻腔投与用水性懸濁液を用いて炎症状態を治療する場合に,その薬理効果や副作用等を考慮し,他の局所活性ステロイドの鼻腔内投与における投与回数及び投与量を参考にして,モメタゾンフロエートにとって最適な投与回数及び投与量を設定することは,製薬分野の当業者にとって通常のことであったということができる。・・・また,・・・本件優先日当時,鼻腔内投与される局所活性ステロイド薬には,1日1~4回の用法が存在し,患者の好みやコンプライアンスの観点から,1日1回の投与が利点を有することは周知であった。・・・以上によれば,甲1発明の,「炎症状態を治療するための,モメタゾンフロエート一水和物の鼻腔投与用水性懸濁液」について,モメタゾンフロエートの薬理効果や副作用等を考慮して,鼻腔内に投与される局所活性ステロイド薬の用法として最適とされていた,1日1回投与の用法を選択することは,当業者が容易に想到し得たものといえる。したがって,甲1発明において,相違点1(薬剤の用法・用量につき,本件発明1では「1日1回」と特定されているのに対し,甲1発明では特定されていない点。)に係る構成を採用することは,当業者が容易に想到し得たといえる。」

3.モメタゾンフロエートの1日当たりの用量として100~200マイクログラムを選択することへの容易想到性について
「モメタゾンフロエートの薬理効果や副作用等を考慮し,他の局所活性ステロイドの鼻腔内投与における投与量を参考にして,モメタゾンフロエートにとって最適な投与量を設定することは製薬分野の当業者にとって通常のことである。・・・そして,本件優先日当時,モメタゾンフロエートは極めて強い局所抗炎症作用を示す一方,副作用は弱く,主作用と副作用の乖離が大きい局所活性ステロイドであることが技術常識として知られていたから,上記の鼻腔内に投与される他の局所活性ステロイドについて200~440μg/日といったオーダーの用量が用いられているといった情報を参考にしつつ,モメタゾンフロエートの1日当たりの用量としてそれより低い100~200マイクログラムを選択することは,当業者が容易に想到し得たものといえる。したがって,甲1発明において,相違点3-1(本件発明2では「前記1日1回の投与量が100~200マイクログラムである」とされるのに対し,甲1発明ではその特定がない点。)に係る構成を採用することは,当業者が容易に想到し得たものといえる。」

4.「未変化のモメタゾンフロエートの絶対的バイオアベイラビリティが約1パーセント未満である」は、甲1発明に現れる客観的な性質(備わった構成)であるので実質的な相違点ではない
「絶対的バイオアベイラビリティとは,血管内投与以外の投与経路(例えば鼻腔内投与)で得られる血漿中濃度曲線下面積と,静脈注射時の血漿中濃度曲線下面積とを比較することにより得られる割合であるから,投与した薬物の量や濃度には依存しないものといえる。そうすると,「未変化のモメタゾンフロエートの絶対的バイオアベイラビリティが約1パーセント未満」は,モメタゾンフロエートの水性懸濁液を含有する薬剤を鼻腔内に投与した場合に現れる客観的な性質であって,甲1発明が備えた構成でもあると推認でき,これを否定する証拠もない。したがって,相違点3-2は,実質的な相違点であるとはいえない。」

5.優先日当時の技術常識に基づき予測できた範囲について
「本件優先日当時の当業者は,技術常識並びに甲1文献及び甲2文献の上記記載により,副作用が低いモメタゾンフロエートの鼻腔投与用水性懸濁液につき,皮膚への局所投与と鼻腔への局所投与により薬物動態等の相違があるとしても,1日1回の鼻腔内投与でアレルギー性鼻炎に治療効果を有し,全身への吸収が低く,バイオアベイラビリティが優れていることも,予測できた範囲のものと認められる。以上によれば,本件優先日当時の当業者は,本件発明の構成について,「アレルギー性鼻炎に対して,1日1回の鼻腔内投与で,プラセボとの対比において治療効果があり,かつ,モメタゾンフロエートのバイオアベイラビリティが低く,血流中への全身的な吸収が実質的に存在せず,全身性副作用が存在しない」という効果について,予測することができたというべきである。そして,「バイオアベイラビリティが約1%未満である」との数値についても,その程度が,本件優先日当時の技術常識に基づき予測できた範囲を超える顕著なものであることを認めるに足りる的確な証拠はない。・・・第1事件原告は,本件発明が1日1回投与と1日2回投与とで効能に有意な差がなく,ステロイド点鼻薬として本件優先日当時に望み得る,最も高いレベルの作用・効能の持続的効果を奏すること,また,非常に低いバイオアベイラビリティでありながら,本件発明が上記効果を奏することは,本件優先日当時驚くべきことであり,それ自体,本件発明の顕著な効果であると主張する。しかし,・・・そもそも本件発明の構成によれば,1日1回の投与によって有効な治療効果をあげられることが予測し得たことは上記(2)で認定したとおりなのであるから,それ以上に,1日1回の投与と1日2回の投与の効果を比較することに意味があるとは考えられず,これを予測し得ない効果の根拠とすることはできない。」

【コメント】

1.効果の顕著性

進歩性において主張する顕著な効果は、そもそも予測できた範囲のものであるのか、それを超える顕著なものであるのか、優先日当時の技術常識に基づき判断されるので、技術常識の把握と明細書に示された記載(データ)等からの立証が重要となる。本件では、原告が主張する「驚くべき効果」というものが、技術常識から当業者にとって予測できる範囲であったとの証拠がそろっており、予測を超えるものであったと言えるほどの証拠を原告は示すことができなかった。

2.内在する(備わった)性質的構成の意義

「未変化のモメタゾンフロエートの絶対的バイオアベイラビリティが約1パーセント未満である」は、甲1発明に現れる客観的な性質(備わった構成)であるので実質的な相違点ではないと判断された。医薬用途発明では薬物動態学パラメータの構成を含むようなクレームもあり、そのような構成が、いわゆる発明に本来備わった性質であって、先行技術との比較において実質的な相違点とならないと判断される可能性にも留意は必要である。そのような議論(内在する性質的構成の意義)に関係してきそうな判決の例として以下のものがある。

3.ナゾネックス®点鼻液のジェネリックの参入について

本件特許はナゾネックス®点鼻液(有効成分はモメタゾンフランカルボン酸エステル水和物)を保護するもの。特許期間延長登録を受け、存続期間満了日は2019年10月31日だった。

ナゾネックス®点鼻液は米国シェリング・プラウ社(現 Merck Sharp & Dohme Corp.)によって創製された副腎皮質ステロイドであるモメタゾンフランカルボン酸エステル水和物を含有する定量噴霧式点鼻液である。2008年7月16日に「アレルギー性鼻炎」を効能・効果として国内承認された。再審査期間は~2016年7月15日。MSDが製造販売元、杏林製薬が発売元となっている。

モメタゾン点鼻液 50μg「杏林」は、杏林製薬が販売しているナゾネックス®点鼻液と原薬、添加物及び製造方法・製造場所がそれぞれ同一のオーソライズド・ジェネリック(AG)であり、キョーリンリメディオが後発医薬品として、2017年8月に承認を取得した。しかし、薬価収載は2019年6月14日であり、販売開始は同年8月26日となった(2019.08.23 キョーリン製薬ホールディングス press release 「モメタゾン点鼻液50μg「杏林」56噴霧用・112噴霧用の新発売について」)。

他のジェネリックとして、モメンタゾン点鼻液「MYL」(東興薬品工業)が、2019年2月15日に製造販売承認となり、同年6月14日に薬価収載となってファイザーがマイラン製薬と提携して発売している(2019.06.14 ファイザー press release 「モメタゾン点鼻液50μg「MYL」56噴霧用・同112噴霧用発売」)。東興薬品工業が特許を有する噴霧可能な高粘性ゲル基剤を用いる点鼻剤とのことである。

続いて、モメンタゾン点鼻液「トーワ」(東和薬品)、「JG」(日本ジェネリック)、「タカタ」(高田製薬)、「ニットー」(日東メディック)、「CEO」(東亜薬品)、が2019年8月15日に製造販売承認となり、同年12月13日に薬価収載となって販売されている(2019.12.12 東和薬品 press release 「新製品 2 成分 3 品目を薬価基準追補収載 」)。高田製薬、東和薬品、日東メディック、日本ジェネリックは共同開発を実施し、共同開発グループとして実施したデータを共有している。

表:ナゾネックス®点鼻液のヒストリー(日本)

先発メーカー(MSD/杏林製薬)の動き
ジェネリックメーカーの動き
キョーリンリメディオ (AG)
東和薬品、高田製薬、日東メディック、日本ジェネリック、東亜薬品
東興薬品工業
2008
7/16 ナゾネックス点鼻液が承認



2014


3/31 東和薬品が無効審判請求
(無効2014-800055)

2015


2/3 審判請求不成立審決
3/13 東和薬品が審決取消訴訟提起
8/24東興薬品工業が無効審判請求(無効2015-800166)
2016
7/15 再審査期間終了

3/30 審決取消判決
(知財高裁平成27(行ケ)10054)
8/1 左記事件を待つため審理手続中止
2017

8/15 AG「杏林」承認
6/1 上告棄却及び上告受理申立不受理の決定

2018


1/18 特許無効とする審決予告
2/13 東和薬品が審判請求取下げ
2/19東興薬品工業が参加申請するも返戻



3/7 審理再開
7/20 杏林製薬が参加申請
7/23 MSDが訂正請求
12/5 特許無効審決
2019









10/31 本件特許(3480736)満了日 (20y+4y9m5d)






6/14 薬価収載

8/26 販売開始







8/15「トーワ」(東和薬品)、「JG」(日本ジェネリック)、「タカタ」(高田製薬)、「ニットー」(日東メディック)、「CEO」(東亜薬品)承認
12/13 薬価収載・販売開始
1/18 杏林製薬が審決取消訴訟提起(1事件)
2/15 MYL」(東興薬品工業)承認
4/18 MSDが審決取消訴訟提起(2事件)
6/14 薬価収載・販売開始





12/25 無効審決維持判決
(知財高裁平成31(行ケ)10006(1事件); 10054(2事件))

キョーリンリメディオはオーソライズド・ジェネリック(AG)としての承認を2017年に得たが、他のジェネリックの参入が遅れると見込んだのか先発品の本件特許が切れる直前(2019年)まで薬価収載・販売開始を見送った。

東和薬品が無効審決を得る直前で無効審判請求を取下げた理由は不明(先発側と和解?)だが、東和薬品、高田製薬、日東メディック及び日本ジェネリックの共同開発グループ各社からのジェネリックの承認は2019年となった。

上記共同開発グループではなかった東興薬品工業は単独で本件無効審判・訴訟を進め、キョーリンリメディオのAGと同タイミングで「MYL」の薬価収載に至り、販売開始はAGよりむしろ早く行うことができた。先発側のAG戦略はこの点で東興薬品工業に後れをとってしまったことになる。AGの薬価収載のタイミングは先発品への売上や薬価への影響を考えると難しい判断だったのかもしれないが、もし、AGを2018年12月に薬価収載し他のジェネリックに先駆けて販売に踏み切っていれば、先発品の売上にネガティブな影響を早期に受けることになる一方でAGでの早期シェア獲得によるポジティブな影響もあることから、それらのバランスとしての全体利益はどう変化していくことになっただろうか。それにしても、2019年2月に東興薬品工業のジェネリック「MYL」が承認されたのだから、6月の薬価収載でキョーリンリメディオは何としても同日にAGを販売開始しておきたいところだったのでは。


参考(過去記事):

2019/12/24

2019.11.28 「ニプロ v. イーライ リリー」 知財高裁平成30年(行ケ)10115; 10116

アリムタ®のビタミン療法特許(進歩性と臨床試験の公然実施について): 知財高裁平成30年(行ケ)10115; 10116

【背景】

イーライリリーが保有する「新規な葉酸代謝拮抗薬の組み合わせ療法」に関する特許5102928及びその分割出願による特許5469706に対してニプロがした無効審判請求の不成立審決(無効2014-800208及び無効2015-800006)の取消訴訟。争点は、進歩性及び新規性。

特許5102928及び特許5469706については、過去に、沢井製薬、テバ、ホスピーラによる特許無効審判請求不成立審決を不服として提起された取消訴訟において、原告ら(沢井製薬、テバ、ホスピーラ)主張の取消事由(進歩性に係る判断の誤り、サポート要件に係る判断の誤り、実施可能要件に係る判断の誤り)にはいずれも理由がないとして請求棄却判決が出されている。

特許5102928の請求項1:
葉酸とビタミンB12との組み合わせを含有するペメトレキセート二ナトリウム塩の投与に関連する毒性を低下しおよび抗腫瘍活性を維持するための剤であって,
ペメトレキセート二ナトリウム塩の有効量を,葉酸の約0.1mg~約30mgおよびビタミンB12の約500μg~約1500μgと組み合わせて投与し,該ビタミンB12をペメトレキセート二ナトリウム塩の第1の投与の約1~約3週間前に投与し,そして該ビタミンB12の投与をペメトレキセート二ナトリウム塩の投与の間に約6週間毎~約12週間毎に繰り返すことを特徴とする,該剤。

特許5469706の請求項1:
葉酸及びビタミンB12と用いられる,ペメトレキセート二ナトリウム塩を含有するヒトにおける腫瘍増殖を抑制するための医薬であって,下記レジメで投与される医薬:
a.有効量の該医薬を投与し;
b.葉酸の0.3mg~5mgを,該医薬の投与前に投与し;そして,
c.ビタミンB12の500μg~1500μgを,該医薬の第1の投与の1~3
週間前に投与し,
該レジメは,該医薬の毒性の低下および抗腫瘍活性の維持を特徴とする,
上記医薬。

【要旨】

裁判所は、原告の請求を棄却した。以下、裁判所の判断の抜粋。

1.取消事由1(進歩性欠如についての認定判断の誤り)について

「甲1には,GAR-トランスホルミラーゼ阻害剤の治療効果を維持しつつ,その毒性を減少させることを課題とする旨が記載されているところ,甲1では葉酸をGAR-トランスホルミラーゼ阻害剤と組み合わせて投与することによって同課題を解決できるとしており,同課題に関して,更に別の活性成分,例えば,ビタミンB12を積極的に適用する動機や示唆は甲1には何ら記載されていない。これに加えて,・・・本件優先日前にMTAの抗腫瘍活性を維持しつつ毒性を低減させるという目的のために・・・MTAと葉酸を併用投与することは技術常識になっていたものと認められるが,いずれの公知文献にも,上記目的のためには葉酸補充だけでは不十分であるとする指摘はないし,葉酸補充に加えて他の活性成分を投与する必要性についても何ら指摘されていない。
・・・
本件優先日当時,①ベースライン時のホモシステイン値が10μM以上であると,MTAの毒性発現が高度に予測されること,②ホモシステイン値は,葉酸又は/及びビタミンB12が不足すると上昇すること,③葉酸とビタミンB12を併せて投与すると,葉酸単独投与の場合に比して,より確実にホモシステイン値を低下させることができることが,本件優先日当時に知られていたことが認められるものの,以下のa,bからすると,それにより,甲1発明にビタミンB12を投与することを組み合わせることは動機付けられないというべきである。
  • a 原告が主張するような,「ベースライン時のホモシステイン値を低下させておくと,毒性の発現が抑制され,かつ抗腫瘍活性が維持される。」ということが,本件優先日当時に技術常識として存在していたとまで認めることはできないから,その点から動機付けがあるということはできない。
  • b 仮に当業者がMTAの毒性リスクを低減させるためにベースライン時のホモシステイン値を10μMより低下させる必要があると考えたとしても,そこからビタミンB12を追加することを動機付けられるとは認められない。」

2.取消事由2(新規性欠如についての認定判断の誤り)について

「ICH-GCPガイドラインの上記規定からすると,本件臨床試験においてビタミン補充を受けた患者に対し,投与する抗がん剤がMTAであり,それと併用投与されるのが葉酸及びビタミンB12であるという程度の情報については情報提供があったとは推認できるものの,同意書面等に記載されるべき「治験の目的」,「治験における処置の内容」,「治験の手順」,「合理的に期待できる利益」が具体的にどのようなものを指し,どこまでの情報を開示すべきであるのかについて,ICH-GCPガイドラインには明示的な定めがないし,本件臨床試験が実施されていた諸外国で,当時,どのような法令や実務があったのかについては本件証拠上明らかではない。そうすると,上記のような開示されたと合理的に推認される情報から更に進んでMTA,葉酸及びビタミンB12の具体的な投与量,投与の時期,投与経路といった情報や「MTA投与に関連する毒性を低下しおよび抗
腫瘍活性を維持する」ことまでもがインフォームドコンセントの同意書面等に記載されていたと認めることはできない。
また,ICH-GCPガイドライン4.8.7は,治験担当医師は,患者の同意を得るに当たって,患者やその法的に許容される代理人(以下,併せて「患者ら」という。)が,満足するまで患者らからの質問に回答しなければならない旨規定しているものの,「患者らが満足するまで質問に回答しなければならない」という規定は抽象的なものであって,MTA,葉酸及びビタミンB12の具体的な投与量,投与の時期,投与経路といった情報や「MTA投与に関連する毒性を低下しおよび抗腫瘍活性を維持する」ことといった情報を含む全ての情報が患者らの求めに応じて治験担当医師から患者らに対して提供される体制が構築されていたなどそれらの情報が提供される状況にあったとまで本件証拠上認めることはできず,ましてや,実際にそれらの情報の全てが患者らの求めに応じて治験担当医師から提供されたと認めることはできない。
その他,本件臨床試験において,患者らが本件発明の内容を知ったとか,知り得る状態にあったというべき事実は認められない。
したがって,本件臨床試験において,本件発明が「公然知られた」とか「公然実施された」と認めることはできない。」

【コメント】

1.進歩性の判断

引用例は異なるもののビタミンB12を組み合わせて用いることまで容易に想到し得るとは認められないとの進歩性判断をした点では、2017.02.02 「沢井・テバ・ホスピーラ v. イーライ リリー」 知財高裁27年(行ケ)10249; 平成28年(行ケ)10017; 平成28年(行ケ)10070及び2017.02.02 「沢井・テバ・ホスピーラ v. イーライ リリー」 知財高裁平成28年(行ケ)10001; 平成28年(行ケ)10018; 平成28年(行ケ)10082と同じ結論となった。

2.新規性の判断

原告は、臨床試験で患者に投与されていることをから、本件発明が「公然知られた」または「公然実施された」として新規性欠如を主張したが、証拠上明らかにすることができず、主張は認められなかった。
臨床試験の実施またはその公開が後の出願の新規性等の判断に問題となった事件として以下のものがある。

3.本件特許5102928及び5469706が保護すると思われる抗悪性腫瘍剤アリムタ®

抗悪性腫瘍剤アリムタ®(ペメトレキセド注射剤。有効成分はペメトレキセドナトリウム水和物(Pemetrexed Sodium Hydrate))は複数の葉酸代謝酵素を同時に阻害する葉酸拮抗剤。日本では、悪性胸膜中皮腫に対しては2007年1月4日に承認(再審査期間は~2015年1月3日)、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌に関しては2009年5月20日に承認(再審査期間は同じく~2015年1月3日まで)。

抗悪性腫瘍剤アリムタ®における<用法・用量に関連する使用上の注意>には以下の記載があり、本件特許5102928及び5469706はこの用法用量に関するものと思われる。本件特許は2021年6月15日が存続期間満了日(延長なし)となる。
1. 本剤による重篤な副作用の発現を軽減するため、以下のように葉酸及びビタミン B12を投与すること。

(1) 葉酸:本剤初回投与の 7 日以上前から葉酸として 1 日 1 回 0.5mg を連日経口投与する。なお、本剤の投与を中止又は終了する場合には、本剤最終投与日から 22 日目まで可能な限り葉酸を投与する。

(2) ビタミン B12:本剤初回投与の少なくとも 7 日前に、ビタミン B12として 1 回 1mg を筋肉内投与する。その後、本剤投与期間中及び投与中止後 22 日目まで 9 週ごと(3 コースごと)に 1 回投与する。

表:アリムタ®(ペメトレキセド注射剤)の特許5102928ヒストリー(日本)

製品
特許5102928
無効2014-800039
無効2014-800208
無効2015-800059
1992
欧米で臨床試験開始

2000

6/30 優先日
2001
固形癌患者を対象とした単独投与による第I相試験開始
6/15 出願日
2007
1/4 悪性胸膜中皮腫の承認

2009
5/20切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌の承認

2012

10/5 登録日
2014

3/14 沢井製薬が無効審判請求
12/8 ホスピーラジャパンが請求人参加申請
12/16 ニプロが無効審判請求

2015
1/3 再審査期間終了(8)
1/6 ホスピーラが請求人参加申請
2/24 テバが請求人参加申請
11/10 請求不成立審決
12/18 沢井製薬が審決取消訴訟出訴(27行ケ10249)
3/18 審判庁が無効2014-800039を優先して審理するため、審判事件手続中止
3/10 ホスピーラが無効審判請求
3/26 審判庁が無効2014-800039を優先して審理するため、審判事件手続中止
2016

1/21 テバが審決取消訴訟出訴(28行ケ10017)
3/17ホスピーラが審決取消訴訟出訴(28行ケ10070)


2017

2/2 請求棄却判決
5/23審理再開

2018


7/4 請求不成立審決
8/9 ニプロが審決取消訴訟出訴 (30行ケ10115)
8/8 審理再開
2019


11/28 請求棄却判決

2020




2021

6/15 満了日(20年。延長なし)

2019/12/19

2019.11.14 「東和薬品・日本ケミファ・ヘキサル v. ジー.ディー.サール」 知財高裁平成30年(行ケ)10110; 10112; 10155

セレコックス(セレコキシブ) 数値範囲を発明特定事項に含む発明のサポート要件 知財高裁平成30年(行ケ)10110; 10112; 10155

【背景】

「セレコキシブ組成物」に関する特許(第3563036号)に対する無効審判(無効2016-800112号)の請求不成立審決とされた部分(訂正後の請求項1~5、7~19についての明確性要件違反、実施可能要件違反、サポート要件違反、新規性欠如、進歩性欠如の無効理由はいずれも理由がない)の取消しを求めた訴訟。

請求項1:
一つ以上の薬剤的に許容な賦形剤と密に混合させた10mg乃至1000mgの量の微粒子セレコキシブを含み,一つ以上の個別な固体の経口運搬可能な投与量単位を含む製薬組成物であって,粒子の最大長において,セレコキシブ粒子のD90が200μm未満である粒子サイズの分布を有する製薬組成物。

【要旨】

裁判所は、本件発明1~5、7~19はいずれもサポート要件に適合せず、原告ら主張の取消事由4(サポート要件の判断の誤り)は理由があるから、その余の取消事由について判断するまでもなく本件審決は取り消されるべきである、と判断した。以下、裁判所の判断を引用する。

1.所定の数値範囲を発明特定事項に含む発明についてのサポート要件の適合判断について
「特許法36条6項1号は,特許請求の範囲の記載に際し,発明の詳細な説明に記載した発明の範囲を超えて記載してはならない旨を規定したものであり,その趣旨は,発明の詳細な説明に記載していない発明について特許請求の範囲に記載することになれば,公開されていない発明について独占的,排他的な権利を請求することになって妥当でないため,これを防止することにあるものと解される。
そうすると,所定の数値範囲を発明特定事項に含む発明について,特許請求の範囲の記載が同号所定の要件(サポート要件)に適合するか否かは,当業者が,発明の詳細な説明の記載及び出願時の技術常識から,当該発明に含まれる数値範囲の全体にわたり当該発明の課題を解決することができると認識できるか否かを検討して判断すべきものと解するのが相当である。」

2.本件発明1について
「本件発明1は,「一つ以上の薬剤的に許容な賦形剤と密に混合させた10mg乃至1000mgの量の微粒子セレコキシブ」を含む「固体の経口運搬可能な投与量単位を含む製薬組成物」に関する発明であって,「粒子の最大長において,セレコキシブ粒子のD90が200μm未満である粒子サイズの分布を有する」ことを特徴とするものであるから,所定の数値範囲を発明特定事項に含む発明であるといえる。
そして,・・・本件明細書の開示事項によれば,本件発明1は,未調合のセレコキシブに対して生物学的利用能が改善された固体の経口運搬可能なセレコキシブ粒子を含む製薬組成物を提供することを課題とするものであると認められる。」

3.本件明細書等の記載について
「本件明細書・・・の記載は,未調合のセレコキシブを粉砕し,「セレコキシブのD90粒子サイズが約200μm以下」とした場合には,セレコキシブの生物学的利用能が改善されること,セレコキシブのピンミリングのような衝撃粉砕により,他のタイプの粉砕と比較して,最終組成物に改善されたブレンド均一性がもたらせることを示したものといえる。
一方で,①本件発明1・・・には,「粒子の最大長において,セレコキシブ粒子のD90が200μm未満である粒子サイズの分布を有する」構成とする具体的な方法を規定した記載はなく,・・・セレコキシブの微細化に関し,「さまざなま粉砕器若しくは破砕器が利用することが可能である」との記載があること,②・・・「セレコキシブは,水溶性媒体には異常なほど溶解しない。・・・加えて,長く凝集した針を形成する傾向を有する結晶形態を有する未調合のセレコシブは,通常,錠剤成形ダイでの圧縮の際に,融合して一枚岩の塊になる。他の物質とブレンドさせたときでも,セレコキシブの結晶は,他の物質から分離する傾向があり,組成物の混合中にセレコキシブ同士で凝集し,セレコキシブの不必要な大きな塊を含有する,非均一なブレンド組成物になる。」との記載があること,③本件優先日当時,粉砕によって薬物の粒子径を小さくし,比表面積(有効表面積)を増大させることにより,薬物の溶出が改善されるが,他方で,難溶性薬物については,溶媒による濡れ性が劣る場合には,粒子径を小さくすると凝集が起こりやすくなり,有効表面積が小さくなる結果,溶解速度が遅くなることがあり,また,粒子を微小化することにより粉体の流動性が悪くなり凝集が起こりやすくなることがあることは周知又は技術常識であったことに照らすと,難溶性薬物であるセレコキシブについて,「セレコキシブのD90粒子サイズが約200μm以下」の構成とすることにより,セレコキシブの生物学的利用能が改善されることを直ちに理解することはできない。
また,本件明細書の記載を全体としてみても,粒子の最大長におけるセレコキシブ粒子の「D90」の値を用いて粒子サイズの分布を規定することの技術的意義や「D90」の値と生物学的利用能との関係について具体的に説明した記載はない。
しかるところ,・・・難溶性薬物の原薬の粒子径分布は,化合物によって様々な形態を採ること(甲イ72)に照らすと,200μm以上の粒子の割合を制限しさえすれば,90%の粒子の粒度分布がどのようなものであっても,生物学的利用能が改善されるとものと理解することはできない。
以上によれば,本件明細書の・・・上記記載から,「セレコキシブのD90粒子サイズが約200μm以下」とした場合には,その数値範囲全体にわたり,セレコキシブの生物学的利用能が改善されると認識することはできない。
・・・このほか,本件明細書には,セレコキシブ粒子のD90の粒子サイズと生物学的利用能に関する実験結果の開示はない。
・・・以上によれば,本件明細書の発明の詳細な説明の記載及び本件優先日当時の技術常識から,当業者が,本件発明1に含まれる「粒子の最大長において,セレコキシブ粒子のD90が200μm未満」の数値範囲の全体にわたり本件発明1の課題を解決できると認識できるものと認められないから,本件発明1は,サポート要件に適合するものと認めることはできない。これと異なる本件審決の判断は誤りである。」

【コメント】

所定の数値範囲を発明特定事項に含む発明についてのサポート要件の適合判断について争われ、特許庁がサポート要件ありとした審決は知財高裁によって取り消された。本件特許はセレコキシブを有効成分とするセレコックス(Celecox)®錠を保護する組成物特許である。

セレコキシブ(Celecoxib)は、1992年に米国サール社(現 米国ファイザー社)で合成された、非ステロイド性消炎・鎮痛剤(COX-2選択的阻害剤)であるセレコックス(Celecox)®錠の有効成分。日本においては、1995年10月より第Ⅰ相試験が開始され、1996年4月から山之内製薬(現 アステラス製薬)と日本モンサント(現 ファイザー)が共同開発を実施し、関節リウマチ、変形性関節症に対する臨床的有用性が認められたことから、2007年1月26日に承認された。また、2009年6月17日には腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、腱・腱鞘炎、さらに2011年12月22日には、手術後、外傷後並びに抜歯後の消炎・鎮痛の効能・効果が追加承認された。

再審査期間は、「関節リウマチ、変形性関節症」については、2007年1月26日~2015年1月25日(8年間)であり、「腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、腱・腱鞘」及び「手術後、外傷後並びに抜歯後」についても、「関節リウマチ、変形性関節症」の残余期間(2015年1月25日)までであった。

本件特許以外に、セレコックス®を保護する物質特許3025017があり、2019年11月14日(偶然にも本判決日)に5年間の特許延長期間が満了した。このような状況から、来年2月にはセレコックス®のジェネリックが初承認となる可能性がある。

表 セレコックス®(セレコキシブ)のヒストリー(日本)

先発メーカーの動き
ジェネリックメーカーの動き
製品
物質特許3025017
組成物特許3563036
1992
米国サール社(現 米国ファイザー社)で合成


1993

11/30 優先日



1994

4/6 優先日
11/14 出願日



1995
I相臨床試験開始




1996
山之内製薬(現 アステラス製薬)と日本モンサント(現 ファイザー)が共同開発を実施




1998


11/30 優先日


1999


11/30 出願日


2000

1/21 登録日



2004


6/11 登録日


2007
1/26 セレコックス錠(100/200mg)が「関節リウマチ、変形性関節症」の効能効果で製造販売承認
延長出願2007-700035(医薬品の製造原料); 2007-700035(関節リウマチ、変形性関節症) (いずれも延長期間5年~20191114日満了)
延長出願2007-700038 (延長期間2726日~2022626日満了)


2009
6/17 「腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、腱・腱鞘炎」の効能効果追加承認
延長出願2009-700062 (200mg); 2009-700063 (100mg) (いずれも延長期間5年~20191114日満了)
延長出願2009-700064 (200mg); 2009-700065 (100mg) (いずれも延長期間5年~20241130日満了)


2011
12/22 「慢手術後、外傷後並びに抜歯後」の効能効果追加承認




2012

延長出願2012-700011 (100mg); 2012-700012 (200mg) (いずれも延長期間5年~20191114日満了)
延長出願2012-700013 (100mg); 2012-700014 (200mg) (いずれも延長期間5年~20241130日満了)


2014

11/14 満了日(20)



2015
1/25再審査期間終了(8)




2016



9/30 東和薬品が無効審判請求 (無効2016-800112)
12/20 ニプロが無効審判請求

2017



4/13 日新製薬が無効審判請求
8/3 日本ケミファが請求人参加申請
9/25 ヘキサルが請求人参加申請
12/11 大原薬品4/13 日新製薬が無効審判請求

2018



6/26 特許庁が請求不成立審決
8/2 東和薬品が審決取消訴訟提起(1事件訴訟)
8/3 日本ケミファが審決取消訴訟提起(2事件訴訟)
11/1 ヘキサルが審決取消訴訟提起(3事件訴訟)
6/4 日本ケミファ及びダイトが無効審判請求 (無効2018-800071)

2019

11/14 「関節リウマチ、変形性関節症」承認(2007)、「腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、腱・腱鞘炎」承認(2009)及び「慢手術後、外傷後並びに抜歯後」承認(2011)に基づく期間延長満了
11/30 満了日(20)

11/14 本件判決
4/16 テバが請求人参加申請
9/3 特許庁が請求不成立審決
10/17 審決取消訴訟提起(令和1(行ケ)10137)
2020



2月にもジェネリック初承認か

2022


6/26 「関節リウマチ、変形性関節症」承認(2007)に基づく期間延長満了


2024


11/30 「腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、腱・腱鞘炎」承認(2009)及び「慢手術後、外傷後並びに抜歯後」承認(2011)に基づく期間延長満了