Types of Patent

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*Case2008

2008.02.29 「ティロッツ・ファルマ v. 特許庁長官」 知財高裁平成19年(行ケ)10236

原告主張の実施例は本願発明の実施例とはいえないとされた: 知財高裁平成19年(行ケ)10236 【背景】 「オメガ-3ポリ不飽和酸の経口投与剤」に関する発明についての出願(特表平11-509523)の拒絶審決取消訴訟。 争点は、本願の特許請求の範囲の記載が、明細書の発明の詳細な説明に記載されているかどうか(特36条6項1号、いわゆるサポート要件)であった。 請求項1: 有効成分としてオメガ3-ポリ...
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*Case2006

2006.10.25 「ノバルティス v. 特許庁長官」 知財高裁平成17年(行ケ)10773

薬剤耐性という観点で疾患を限定した医薬発明に進歩性は認められるか?: 知財高裁平成17年(行ケ)10773 【背景】 ノバルティス(Novartis)を出願人とする本願発明(出願番号: 平成8年特許願第533792号)は、テルビナフィン(terbinafine)とアゾール系14 α-メチルデメチラーゼ阻害剤の併用抗真菌剤であり、対象疾患を「アゾール耐性真菌感染症」と限定していた。 同一併用抗真菌剤...
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*Case2006

2006.09.28 「アボット・セントラル硝子 v. バクスター」 東京地裁平成17年(ワ)10524

セボフルラン(Sevoflurane)- 貯蔵方法の特許権が後発品排除に有効に働いた事例: 東京地裁平成17年(ワ)10524 【背景】 ルイス酸抑制剤で被覆する工程を含むセボフルランの貯蔵方法に関する特許(第3664648号)を有する原告(アボット、アエントラル硝子)が、被告(バクスター)に対し、被告が輸入および販売の準備をしている後発品で全身吸入麻酔剤「セボネス」(一般名:セボフルラン)の生産...
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*Case2006

2006.09.27 「エーザイ v. 東和薬品」 知財高裁平成18年(ネ)10011

カプセル及びPTPシートの外観は商品等表示?: 知財高裁平成18年(ネ)10011 (原審: 2006.01.18 東京地裁平成17年(ワ)5651 標章目録) 【背景】 被控訴人販売のジェネリック医薬品のカプセル及びPTPシートの色彩構成が、エーザイ(控訴人)販売の先発医薬品(胃炎・胃潰瘍治療剤「セルベックスカプセル50mg」、有効成分はテプレノン(teprenone))と類似しているため、不競...
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*Case2007

2007.09.10 「大洋薬品 v. アステラス」 知財高裁平成19年(ネ)10034

セフジニルの結晶形特許の有効性は?: 知財高裁平成19年(ネ)10034 【背景】 2007.03.13 「アステラス v. 大洋薬品」 東京地裁平成17年(ワ)19162の控訴審。 抗生物質セフジニル(商品名:セフゾン®カプセル)のA型結晶に関する発明(特許第1943842)の特許権者であるアステラス製薬が、その後発医薬品としてセフジニルを有効成分とする大洋薬品製剤の製造販売の差止め及び同製剤の...
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*Case2006

2006.09.14 「ヴィアトリス v. 特許庁長官」 知財高裁平成17年(行ケ)10719

「抗糖尿病作用」から「真性糖尿病Ⅰ型の治療」の進歩性: 知財高裁平成17年(行ケ)10719 【背景】 本発明は「R-α-リポ酸を含有することを特徴とする真性糖尿病I型の治療用薬剤」であり、刊行物1に基づき進歩性が否定された。 請求項1: R-(+)-α-リポ酸,R-(-)-ジヒドロリポ酸又はそれらの塩,エステル,アミドを含有することを特徴とする,真性糖尿病I型の治療用薬剤。 原告は、 1) 刊行...
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*Case2006

2006.07.31 「富田製薬 v. ニプロ」 知財高裁平成17年(行ケ)10736

ニプロと富田製薬との特許係争の結末: 知財高裁平成17年(行ケ)10736 【背景】 重炭酸透析用人工腎臓潅流用剤の製造方法及び人工腎臓潅流用剤」とする特許発明(特許第2769592号)の請求項7~10に係る発明についての特許を無効とする旨の審決を不服として、特許権者である原告(富田製薬)が審決取消しを求めた事案。 請求項9及び10については、進歩性の判断が争点であり、本発明と引例との相違点は「ブ...
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*Case2007

2007.07.12 「エンシステックス v. バイエルクロップサイエンス」 知財高裁平成18年(行ケ)10482

進歩性判断の引用発明の認定(適格性): 知財高裁平成18年(行ケ)10482 【背景】 被告(バイエルクロップサイエンス)の有する「工芸素材類を害虫より保護するための害虫防除剤」に関する特許(特許3162450号)に係る発明について、原告(エンシステックス)が無効審判を請求。 特許庁は、被告がした訂正請求に係る訂正を認めた上、上記審判請求は成り立たない(進歩性あり)との審決(無効2005-8022...
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*Case2006

2006.07.05 「スティヒティング v. 特許庁長官」 知財高裁平成17年(行ケ)10416

プリオン病検出方法の発明の進歩性は?: 知財高裁平成17年(行ケ)10416 【背景】 「プリオン病の検出方法」に関する発明(特許番号:第3333213号)について、進歩性なしとの理由で取消決定されたため、取消決定取消訴訟を提起した。 引例となる刊行物との相違点は、抗体を使用して異常蛋白を検出するに当たり、その対象を、死んだ動物脳組織ではなく、生存動物から標本調製可能な組織とする点であった。 請求...
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*Case2008

2008.01.31 「スミスクライン ビーチャム v. 特許庁長官」 知財高裁平成19年(行ケ)10071

内面の被覆に特徴があるプロピオン酸フルチカゾン吸入器の発明: 知財高裁平成19年(行ケ)10071 【背景】 「プロピオン酸フルチカゾン用計量投与用吸入器」に関する請求項1に係る本願発明(特願平8-531180号)は、引例および周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから進歩性なし、とされた拒絶審決に対する審決取消訴訟。 請求項1: 「一以上のフルオロカーボンポリマーを一以...
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*Case2006

2006.07.04 「シェーリング・プラウ v. 特許庁長官」 知財高裁平成17年(行ケ)10715

モメタゾンフロエート(Mometasone furoate)吸入剤の発明は認められるか?: 知財高裁平成17年(行ケ)10715 【背景】 吸入用エアゾール組成物に関する発明について、進歩性なし、との拒絶審決に対してが提起した審決取消訴訟。出願人はSchering-Plough。 引例発明との相違点は、含有する医薬が、本願発明ではモメタゾンフロエート(Mometasone furoate)であるの...
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*Case2006

2006.06.27 「ヴィアトリス v. 特許庁長官」 知財高裁平成17年(行ケ)10630

公知化合物(フリー体)に対する塩体の進歩性は?: 知財高裁平成17年(行ケ)10630 【背景】 「R-チオクト酸の固体塩を含有する服用形」の発明について、進歩性なしとの拒絶審決に対して取消訴訟を提起した。引例とは「R-チオクト酸を含有する固体形状の服用形」で一致、本件発明は塩であるが、引例はフリー体である点で相違していた。 請求項1: R-チオクト酸と, アルカリ金属又はアルカリ土類金属,水酸化...
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*Case2006

2006.03.29 「X v. ファイザー」 知財高裁平成17年(ネ)10117

共同発明者とは ? : 知財高裁平成17年(ネ)10117 【背景】 製剤研究室長だった原告Xは、本件特許権(特許第3015677号)に係る発明「ノルバスク分割錠」と同一の形状を着想していたと主張し、職務発明について特許を受ける権利を会社に承継させたとして、特35条に基づき、会社に相当の対価を請求した。 本件特許公報中の発明者欄には、原告 X の氏名も記載されていた。 請求項 1: 「盤状の素錠の...
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*Case2006

2006.03.27 「ユーローセルティーク v. 特許庁長官」 知財高裁平成17年(行ケ)10303

投与期間に特徴のある医薬の進歩性は?: 知財高裁平成17年(行ケ)10303 【背景】 「ブプレノルフィンによる持続的痛覚消失」の発明(特願平10-536980号)について、進歩性なしとの拒絶審決に対して取消訴訟を提起。引例とは「ブプレノルフィンの経皮送達システムの皮膚への適用により疼痛を治療する」という点で一致、本件発明は、3日間にさらに少なくとも2~6日の追加の投与期間を維持するとの構成要件で...
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*Case2007

2007.12.06 「Novopharm v. Janssen-Ortho, Daiichi」 Supreme Court of Canada Docket No. 32200

Levofloxacin(レボフロキサシン)特許の有効性は?(カナダ最高裁上告棄却): Supreme Court of Canada Docket No. 32200 Levaquin(一般名:levofloxacin(レボフロキサシン)、ニューキノロン系抗生物質、日本での販売名はクラビット)の後発品をカナダで販売するNovopharm(Tevaの子会社)に対して、その特許権者である第一製薬(現...
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*Case2006

2006.02.24 「SmithKline v. Apotex」 CAFC Docket No.04-1522

プロダクト・バイ・プロセス・クレームは公知プロダクトにより新規性を失うか?: CAFC Docket No.04-1522 【背景】 パロキセチン塩酸塩(paroxetine hydrochloride)を抗うつ剤として販売(販売名: パキシル(Paxil)、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(selective serotonin reuptake inhibitor: SSRI))しているSmi...
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*Case2006

2006.02.16 「イナルコ v. 森永乳業(結晶ラクチュロース三水和物事件)」 知財高裁平成17年(行ケ)10205

添加した種晶が何なのか争われた事案: 知財高裁平成17年(行ケ)10205 【背景】 森永乳業は「結晶ラクチュロース三水和物とその製造法」とする特許第2848721号の特許権者。実施例には、結晶ラクチュロース三水和物を製造するために、当該新規物質を種晶として用いる方法が記載されており、原料物質となる結晶ラクチュロース三水和物が、既に得られたことを前提とした書きぶりになっていた。 無効審判を請求され...
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*Case2006

2006.01.25 「メディカライズ v. 特許庁長官」 知財高裁平成17年(行ケ)10438

限られた数の組合せの中から選択した発明に進歩性はあるか?: 知財高裁平成17年(行ケ)10438 【背景】 「ヒアルロン酸とデルマタン硫酸を含有する健康食品」の発明に関して、進歩性なしとの拒絶審決に対して取消訴訟を提起。本願発明と引例との相違点は、本願発明において含有されているものが「デルマタン硫酸」であるのに対して、引用発明はその上位概念であるムコ多糖類となっている点のみであった。 原告は選択発...
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*Case2007

2007.11.29. 「イエダ v. 特許庁長官」 知財高裁平成19年(行ケ)10105

実験的に実証されていないから進歩性があるのか?: 知財高裁平成19年(行ケ)10105 【背景】 「溶解型TNF受容体のマルチマー,その製造方法,およびそれを含有する医薬組成物(特開平7-145068号)」に関する発明が引例との関係で進歩性を有しないとの拒絶審決に対して取消しを求めた事案。 請求項1: TNFのその受容体への結合の妨害能を有しTNFの作用を遮断できる,溶解型TNF-Rのマルチマーま...
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*Case2007

2007.11.22 「アンジオテック v. 特許庁長官」 知財高裁平成18年(行ケ)10303

発明の構成要素の用途は発明を特定する要素となり得るか?: 知財高裁平成18年(行ケ)10303 【背景】 「抗-血管形成性組成物およびそれにより被覆されたステント」に関する発明の特許権者(共有者)である原告が、特許異議の申立てを受けた特許庁により本件特許(特許第3423317号)を取り消す旨の決定がされたため、同決定の取消しを求めた。 請求項1: 身体通路の管腔の開放状態を維持するためのステントで...
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*Case2005

2005.11.16 「千寿製薬・大塚製薬 v. 特許庁長官」 知財高裁平成17年(行ケ)10184

既存薬の改良製剤特許は延長登録の対象になるか?: 知財高裁平成17年(行ケ)10184 【背景】 先発メーカーの先の薬事承認処分(オキシグルタチオン、眼手術時の洗浄)の後、別メーカーが本件薬事承認処分(オキシグルタチオン含有キット、販売名:オペガードネオキット(Opeguard neo kit))に基づいて、新規包装体特許(特許第3116118号)の延長登録を試みたが、特68条の2における「物」す...
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*Case2005

2005.11.08 「興和 v. 特許庁長官」 知財高裁平成17年(行ケ)10389

公知薬剤同士の具体的組み合わせが新規な合剤の発明に進歩性はあるか?: 知財高裁平成17年(行ケ)10389 【背景】 「トラネキサム酸及びエテンザミドを含有する解熱鎮痛消炎剤」の出願に対して、特許庁は、トラネキサム酸と他の解熱鎮痛消炎剤との併用が記載されており、その一例としてエテンザミドが記載されていた引例に基づいて、進歩性なしとする拒絶審決を下した。 本願明細書には、トラネキサム酸と、エテンザミ...
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*Case2005

2005.10.11 「ロシュ(参加人:武田薬品) v. 特許庁長官(酢酸ブセレリン徐放性製剤事件)」 知財高裁平成17年(行ケ)10345

既存薬の改良製剤特許は延長登録の対象になるか?: 知財高裁平成17年(行ケ)10345 【背景】 先の薬事承認処分(一般名:酢酸ブセレリン(buserelin acetate)、販売名:スプレキュア(Suprecur)、子宮内膜症)の後、本件薬事承認処分(スプレキュアMP1.8(酢酸ブセレリン徐放性製剤)、子宮内膜症)に基づいて、新規製剤特許の延長登録を試みたが、特68条の2における「物」すなわち...
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*Case2007

2007.11.13 「ホーファーリサーチ v. 東洋新薬」 知財高裁平成19年(行ケ)10098

動機付けは、本願発明と引用発明とが同じ効果の観点でなければならないか?: 知財高裁平成19年(行ケ)10098 【背景】 被告(東洋新薬)は「皮膚外用剤」に関する特許(第3533392号)の特許権者である。本件は、無効審判請求人である原告(ホーファーリサーチ)が、審決のうち請求不成立とされた部分についての取消しを求めた事案である。 争点は、進歩性及びサポート要件。 請求項1: 松樹皮抽出物および平...
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*Case2005

2005.08.30 「アステラス(藤沢) v. 特許庁長官」 知財高裁平成17年(行ケ)10312

医薬用途発明に薬理データは必要か?: 知財高裁平成17年(行ケ)10312 【背景】 原告(藤沢薬品)は、「ピラゾロピリジン化合物の新規用途(透析時低血圧症)」に関して、拒絶査定となり、拒絶査定不服審判を請求した。しかし、本願化合物が本願疾病の治療剤に利用できることを裏付ける薬理データ又はそれと同視すべき程度の記載は明細書中に存在しないことは明らかであるから、本願発明の詳細な説明が特36条4項に反...
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*Case2005

2005.06.17 「住商エレクトロニクス v. A」 最高裁平成16年(受)997

専用実施権を設定した特許権者による差止請求権の行使は制限される?: 最高裁平成16年(受)997 【背景】 「生体高分子-リガンド分子の安定複合体構造の探索方法」に関する特許発明(第2621842号)についての専用実施権者である医薬分子設計研究所及び特許権者であり代表取締役でもあるAが、住商エレクトロニクスが輸入販売しているCD-ROMに記録されているプログラムの複合体探索方法が上記特許発明の技術...
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*Case2005

2005.06.02 「ゼファーマ v. 特許庁長官」 知財高裁平成17年(行ケ)10459

各々効果が確認されている有効成分の配合剤に進歩性はあるか?: 知財高裁平成17年(行ケ)10459 【背景】 「局所投与製剤」に関する特許(特許3264301号)に係る発明が進歩性無しとの取消決定に対して取消しを求めた訴訟(2005.06.02 「ゼファーマ v. 特許庁長官」 知財高裁平成17年(行ケ)10458)が係属しつつ、特許権者は本件特許につき訂正審判を請求したが、訂正後の発明は特29条...
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*Case2005

2005.06.02 「ゼファーマ v. 特許庁長官」 知財高裁平成17年(行ケ)10458

各々効果が確認されている有効成分の配合剤に進歩性はあるか?: 知財高裁平成17年(行ケ)10458 【背景】 「局所投与製剤」に関する特許(特許3264301号)に係る発明の進歩性無しとの取消決定に対して取消しを求めた訴訟である。 特許請求の範囲: 1. クロモグリク酸ナトリウム1%,抗ヒスタミン剤及び血管収縮剤を含有することを特徴とする点鼻剤又は点眼剤。 2. 抗ヒスタミン剤がマレイン酸クロルフ...
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*Case2005

2005.05.30 「シャイアー・バイオケム v. 特許庁長官」 知財高裁平成17年(行ケ)10012

併用療法が承認済みの場合、合剤承認に基づく合剤特許の存続期間延長は可能か?: 知財高裁平成17年(行ケ)10012 【背景】 原告は抗ウィルス薬ラミブジン及びそれと他の抗ウィルス薬との併用剤に関する特許の特許権者であり、ラミブジンとジドブミンとの合剤(販売名コンビビル錠)の薬事法上の承認を得たことに基づき同特許の存続期間延長登録の出願をしたが拒絶審決を受けたため審決取消訴訟を提起した。 審決理由は...
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*Case2007

2007.10.31 「エフ エム シー v. 特許庁長官」 知財高裁平成19年(行ケ)10031

補正却下・拒絶査定は、クレームごとに処分されるのか?: 知財高裁平成19年(行ケ)10031 【背景】 「カデュサホスのマイクロカプセル化製剤」に関する特許出願(特願2000-561829号)についての拒絶査定不服審判において、特許庁は、原告が審判請求時にした請求項13についての補正は、特17条の2第4項第2号に掲げる『特許請求の範囲の減縮』を目的とするものではないとした上で、補正を却下し、本件出...
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*Case2005

2005.04.08 「SmithKline Beecham v. Apotex」 CAFC Docket No.03-1285, -1313

必然的に生成してしまう場合には、"inherently anticipated"?: CAFC Docket No.03-1285, -1313 【背景】 1975年、Ferrosan社はパロキセチン(paroxetine)及びその塩をクレームする'196特許を取得、その明細書中には無水物として塩酸パロキセチンの製造方法が開示されていた。その後、SmithKline Beecham(SKB)は該特...
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*Case2005

2005.02.10 「メレル v. 特許庁長官(ターフェナジン事件)」 東京高裁平成16年(行ケ)233

特定患者に対する限定が新たな医薬発明として認められるか?: 東京高裁平成16年(行ケ)233 【背景】 「ターフェナジンカルボキシレートを含有する、ターフェナジンのすすめられる投与量でQT延長及び/又は心室頻拍の心臓の異常を起こすヒトの患者用の抗ヒスタミン剤」に関する発明(特表平7-506828)についての、拒絶審決取消訴訟。 審決の内容は、引用例に記載された発明であるから、特29条1項3号により...
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*Case2005

2005.01.27 「Vertex v. Guilford」 EPO審決T134/01

ディスクレーマー(除くクレーム)の許容性(EPOの判断): EPO審決T134/01 【背景】 本件発明は医薬に有用な化合物(Novel immunosuppressive compounds having an affinity for FK-506 binding protein)のクレーム。 ある化合物(especially used as analeptics)を開示した文献(5)による新...
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*Case2004

2004.09.16 「シャイアー バイオケム v. 特許庁長官」 東京高裁平成15年(行ケ)405

薬剤耐性という観点で疾患を限定した医薬発明に進歩性は認められるか?: 東京高裁平成15年(行ケ)405 【背景】 「オキサチオラン誘導体を含む3TC耐性HIVの感染治療用医薬調合物」に関する発明についての、進歩性なしとの拒絶審決に対する審決取消訴訟。 引用刊行物記載の発明は、本願化合物1であるオキサチオラン誘導体と一致するものの、立体配置の限定が無い点、及び3TC耐性というHIVの限定が無い点で、...
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*Case2004

2004.06.09 「アベンティス v. 特許庁長官」 東京高裁平成15年(行ケ)62

エナンチオマー(光学異性体)に進歩性はあるか?(ゾピクロン事件) : 東京高裁平成15年(行ケ)62 【背景】 「D-ゾピクロンを含有する睡眠性質または時間を改善するための薬学的組成物」に関する発明(特表平6-504548)についての、進歩性なしとの拒絶審決に対する取消訴訟。 本願発明と引用例記載の発明とは「ゾピクロンを含有する睡眠性質または時間を改善するための医薬」である点で一致し、本願発明では...
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*Case2005

2005.01.28 「Merck v. Teva (アレンドロネート事件)」 CAFC Docket No. 04-1005

「About」の解釈が自明性の判断に問題となった事案(アレンドロネート事件): CAFC Docket No. 04-1005 【背景】 Merckはビスフォスフォネートに関する米国特許(5,994,329号)を所有しており、FDA認可を得て、アレンドロ酸ナトリウム水和物の週1回投与用製剤について販売(商標名Fosamax)。 TevaによるANDA提出に対し、Merckが271(e)(2)(A)...
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*Case2004

2004.04.28 「リヒターゲデオン v. 日本医薬品工業(ファモチジン事件)」 東京高裁平成15年(ネ)3034

結晶多形特許は有効か?(ファモチジン事件): 東京高裁平成15年(ネ)3034 【背景】 山之内製薬は、ファモチジンの物質特許を保有し、H2ブロッカー(商品名:ガスター)を販売していた。 当時のガスターは、ファモチジンの結晶多形であるA型及びB型の混合物であった。 その後、リヒターゲデオン社(ハンガリー国)はファモチジンの結晶多形であるB型の純粋結晶に関する特許(第2708715号)を成立させてし...
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*Case2007

2007.10.18 「メルク v. ユーロドラッグ」 知財高裁平成18年(行ケ)10378

アレンドロネートの用法・用量をカバーする特許の進歩性は?: 知財高裁平成18年(行ケ)10378 【背景】 「骨吸収を抑制する方法」に関する特許(特許第3479780号)に係る発明について、特29条2項違反を理由に無効審決が下されたため、特許権者である原告(メルク)が同審決の取消しを求めた事案。 請求項1: アレンドロネート,薬剤として許容できるその塩およびこれらの混合物より成る群の中から選択され...
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*Case2004

2004.04.23 「SmithKline Beecham v. Apotex」 CAFC Docket No.03-1285

臨床試験の実施は公然実施(public use)なのか?: CAFC Docket No.03-1285 【背景】 1975年、Ferrosan社はパロキセチン(paroxetine)及びその塩をクレームする特許(米国特許第4,007,196)を取得、その明細書中には無水物として塩酸パロキセチンの製造方法が開示されていた。 その後、SmithKline Beecham(SKB)は該特許のライセンス...
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*Case2003

2003.12.26 「グラクソ v. 特許庁長官(タキキニン拮抗体事件)」 東京高裁平成15年(行ケ)104

医薬用途発明において薬理データは必要か?(タキキニン拮抗体事件): 東京高裁平成15年(行ケ)104 【背景】 「NK1受容体拮抗体を有効成分とする嘔吐治療剤」との機能クレームまたは特定の一般式により定義された化合物を有効成分とする嘔吐治療剤クレームという「医薬用途発明」について、ごくわずかな化合物についてのみしか薬理データ(NK1受容体拮抗作用)が開示されていなかった。 請求項1: タキキニン拮...
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*Case2001

2001.11.29 「ウェルカム/グラクソ v. 沢井製薬(アシクロビル事件)」 東京高裁平成13年(ネ)959

購入製剤から有効成分を抽出して製剤を製造販売する行為は再生産?それとも消尽?(アシクロビル事件): 東京高裁平成13年(ネ)959 【背景】 アシクロビルをカバーする化学物質発明の特許権(特公昭56-033396; 登録番号1090820)の存続期間が延長された。原告(グラクソ)は、本件特許権の独占的通常実施権者である。 一方、被告(沢井製薬)は、特許権の延長期間中に、原告が製造販売する製剤を購入...
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*Case2003

2003.02.18 「大正 v. 山之内(ニカルジピン事件)」 大阪高裁平成14年(ネ)1567

主成分でなくても含有されていれば発明の技術的範囲に属するか?(ニカルジピン事件): 大阪高裁平成14年(ネ)1567 【背景】 Ca拮抗薬である塩酸ニカルジピンは、山之内製薬が創製した化合物であり、これについての最初の特許の実施例に塩酸ニカルジピンの「結晶形」が記載されていた。 山之内は、「結晶形」塩酸ニカルジピンの製剤(商品名「ペルジピン錠」)につき、製造承認を得て、販売を開始した。 「無定形」...
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*Case2003

2003.01.29 「除草剤性イミダゾール事件」 東京高裁平成13年(行ケ)219

化学物質発明について明細書には何が開示されるべきか?(除草剤性イミダゾール事件) : 東京高裁平成13年(行ケ)219 【背景】 化合物の一部について、具体的な構造式が記載されていたものの、それらの物性データ及び除草活性テストの結果について記載していなかったため、発明未完成が問われた事案。 【要旨】 「いわゆる化学物質発明は、・・・その成立性が肯定されるためには、化学物質そのものが確認され、製造で...
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*Case2002

2002.10.01 「ファイザー v. 特許庁長官」 東京高裁平成13年(行ケ)345

医薬用途発明の明細書には効果を示す数値データが必要か?: 東京高裁平成13年(行ケ)345 【背景】 本願発明は、医薬用途発明であり、薬理効果を示す薬理試験方法の記載があり、「実施例の化合物は全て、選択的ムスカリン様受容体拮抗物質としての有意な活性を有することがわかった。」との薬理効果を示す記載もあったが、阻害濃度を示すデータの記載はなかった。 【要旨】 阻害濃度が具体的に示されていない以上、これ...
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*Case1991-2000

2000.09.05 「杏林製薬 v. 特許庁長官」 東京高裁平成11年(行ケ)207

化学物質発明の物性データが基礎出願時に無い場合、優先権の利益は認められるか?: 東京高裁平成11年(行ケ)207 【背景】 原告は、「8-メトキシキノロンカルボン酸の製造中間体」との発明の特許権者。異議申立てがあり、本件発明は基礎出願の明細書(基礎明細書)に記載されていると認められないから優先権の利益を得られず、出願日前の公開引例によって特29条の2違反とされ特許取消の決定が下されたため、原告は取...
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*Case1991-2000

1999.09.21 「Fuji v. Konica事件」 EPO審決T0859/94

複数の置換基リストから置換基をsingle outする補正は許されるか?(EPOの判断): EPO審決T0859/94 【背景】 「Colour photographic material」に関する出願(出願番号85111246.6/公開番号0177765)。異議申立手続中に提出されたクレームの補正が新規事項の追加であり、A123(2)EPCに反するとした異議部の判断に対して、特許権者は審判部へa...
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*Case1991-2000

1998.10.28 「Pfizer/Sertraline事件」 EPO審決T0158/96

臨床試験の結果の記載がない文献は医薬用途発明の新規性を否定できるか?(EPOの判断): EPO審決T0158/96 【背景】 Pfizerは、selective serotonin reuptake inhibitor(SSRI)である"sertraline"(販売名: 米国ZOLOFT;日本JZOLOFT)のobsessive-compulsive disorder(OCD/強迫性障害)治療用途...
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*Case1991-2000

1997.12.16 「Ciba Corning Diagnostics事件」 EPO審決T0615/95

一般化学式から置換基を間引く補正は新規事項の追加か?(EPOの判断): EPO審決T0615/95 【背景】 「Acridinium ester」に関する出願(出願番号89309705.5/公開番号0361817)について、補正が新規事項の追加でありA123(2)EPCに反することを理由に拒絶査定となったことに対して、出願人は審判部へappealした。 右記一般式中の独立した3つの置換基(R4, ...
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*Case1991-2000

1998.10.30 「ショウガ根・イチョウの乾燥剤事件」 東京高裁平成8年(行ケ)201

医薬用途発明に薬理データは必要か?(制吐剤事件): 東京高裁平成8年(行ケ)201 【背景】 本願(特願昭62-192553号)発明は、医薬用途発明であり、明細書中には、妊娠のむかつきおよびつわり等対して有効であると記述していたが、これら薬理効果を裏付ける実施例は記載されていなかった。 【要旨】 医薬についての用途発明においては、一般に、物質名、化学構造だけからその有用性を予測することは困難であり...
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