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「医薬品特許情報の専門的評価の枠組み構築に向けた調査研究」報告書公開 ― パテントリンケージ制度の運用改善と新たな制度設計を提言

2026年7月8日、「医薬品特許情報の専門的評価の枠組み構築に向けた調査研究」(研究代表者:加藤浩、令和8(2026)年5月)と題する報告書が、厚生労働科学研究成果データベースに公開されました(https://mhlw-grants.niph.go.jp/project/180679)。

本研究は、日本のパテントリンケージ制度について、現行制度の課題を分析するとともに、今後の運用改善及び中長期的な制度設計の方向性を検討したものです。

研究では、近年の医薬品特許訴訟の裁判例の分析に加え、有識者へのアンケート調査、業界団体との意見交換、専門委員制度の試行的運用の検証を実施しました。

その結果、専門委員制度について、①意見照会の対象となる特許の範囲、②バイオ医薬品特許の取扱い、③均等侵害・間接侵害の評価、④意見書作成に必要な資料の収集、⑤専門委員の委嘱プロセスの透明性、⑥意見書作成期間の6項目を中心に、今後さらに検討すべき課題と改善提案を整理しています。

また、米国及びEUのパテントリンケージ制度との比較分析を通じて、日本の制度設計への示唆を整理するとともに、日本におけるパテントリンケージ制度の中長期的なあり方について、行政法の観点から考察しています。

特に注目されるのは、専門委員制度の運用改善にとどまらず、日本のパテントリンケージ制度そのものの制度設計に踏み込み、TPP(CPTPP)第18.53条に適合する複数の新たな制度案を提示している点です。これらの制度案については、国際法の専門家からも、TPPとの整合性を有するとの見解が示されています。

これまでの議論は、専門委員制度の運用改善に焦点が当てられることが多くありました。一方、本報告書は、現行制度の改善にとどまらず、日本のパテントリンケージ制度を中長期的にどのような法制度として構築していくべきかという観点から制度設計を検討している点に特徴があります。

本研究で取りまとめられた「専門委員制度における課題と改善提案」及び「パテントリンケージ制度の新たな仕組み案」は、今後の制度運用や制度見直しを議論する上で重要な資料となるものとして注目されます。

参照:


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