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2005.01.28 「Merck v. Teva (アレンドロネート事件)」 CAFC Docket No. 04-1005

「About」の解釈が自明性の判断に問題となった事案(アレンドロネート事件): CAFC Docket No. 04-1005

【背景】

Merckはビスフォスフォネートに関する米国特許(5,994,329号)を所有しており、FDA認可を得て、アレンドロ酸ナトリウム水和物の週1回投与用製剤について販売(商標名Fosamax)。

TevaによるANDA提出に対し、Merckが271(e)(2)(A)に基づく侵害を主張し、連邦地裁に訴訟を提起。特許侵害を認めた地裁判決に対してTevaが控訴した。

Claims:

23. A method for treating osteoporosis in human comprising orally administering about 70 mg of alendronate monosodium trihydrate, on an alendronic acid basis, as a unit dosage according to a continuous schedule having a dosing interval of once-weekly.

37. A method for preventing osteoporosis in human comprising orally administering about 35 mg of alendronate monosodium trihydrate, on an alendronic acid basis, as a unit dosage according to a continuous schedule having a dosing interval of once-weekly.

【要旨】

クレームの”About”という語について十分な定義を記載していなかったため、”approximately”という意味であると解釈され、特許は、prior artによりobviousであり、無効であると判断されてしまった。

【コメント】

クレームの用語については、細心の注意を払ってその定義を記載しなくてはならない。特に先行技術文献が非常に近くに存在する場合はなおさらであろう。

Fosamax:

アレンドロン酸ナトリウム水和物(Alendronate sodium hydrate)を有効成分とする骨粗鬆症治療薬(日本では万有製薬が販売名フォサマック(Fosamac)として販売している。)。

See also

  • Merckホームページ「Fosamax®」
  • 2005.01.28 Teva press release: Teva Announces Court Of Appeals Grants Favorable Ruling On Once-A-Week Version Of Fosamax®
  • 2007.10.18 「メルク v. ユーロドラッグ(アレンドロネート事件)」 知財高裁平成18(行ケ)10378

本件米国特許のファミリーである日本特許も知財高裁で無効とされた。

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