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*Case2023

2023.11.22 「X v. 特許庁長官」 知財高裁令和5年(行ケ)10059 ―人為的取決めであって自然法則を利用したものとはいえないとして発明該当性(特許法2条1項)を否定した事例―

1.背景 本件(令和5年(行ケ)10059)は、発明の名称を「患者保有分項目を設けた処方箋と患者保有の医薬品を含めた投与日数算定の一方式」とする特許出願(特願2021-89621号。以下、「本願」という)についての拒絶査定不服審判において「本件審判の請求は、成り立たない。」とした特許庁の審決(以下「本件審決」という。)の取り消しを求めて、出願人Xが提起した拒絶審決取消訴訟である。 本願発明(請求項...
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*Case2022

2022.06.22 「日医工 v. 旭化成ファーマ」 知財高裁令和3年(行ケ)10115 骨粗鬆症治療剤テリボン®(テリパラチド酢酸塩)の週1回投与特許を巡る裁判⑧

Summary 旭化成ファーマは、週1回皮下投与の骨粗鬆症治療剤「テリボン®皮下注用56.5μg」(テリパラチド酢酸塩)を製造販売している。 本件(知財高裁令和3年(行ケ)10115)は、旭化成ファーマが特許権者でありテリパラチドの週1回投与に関する特許第6198346号に対する無効審判事件(無効2019-800062号)において、請求は成り立たないとの特許庁審決を受けた日医工が、その取消しを求め...
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*Case2022

2022.06.22 「日医工 v. 旭化成ファーマ」 知財高裁令和3年(行ケ)10069 骨粗鬆症治療剤テリボン®(テリパラチド酢酸塩)の週1回投与特許を巡る裁判⑦

Summary 週1回皮下投与の骨粗鬆症治療剤「テリボン®皮下注用56.5μg」(テリパラチド酢酸塩)を製造販売する旭化成ファーマが特許権者であるPTH週1回投与に関する特許第6522715号に対して日医工が請求した無効審判事件において、請求は成り立たないとの特許庁審決を受け、日医工がその取消しを求めて知財高裁に提起した訴訟。 知財高裁(第4部)は、日医工が主張する取消事由(甲7発明に基づく進歩性...
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*Case2022

2022.02.02 「沢井製薬 v. 旭化成ファーマ」 知財高裁令和2年(行ケ)10071 骨粗鬆症治療剤テリボン®(テリパラチド酢酸塩)の週1回投与特許を巡る裁判⑥

・・・特許6150846(「増悪椎体骨折抑制のための」を発明特定事項とする医薬用途発明)の進歩性を認めた審決を取り消す。 >⑤から続く 前回記事: 2021.12.09 「沢井製薬 v. 旭化成ファーマ」 知財高裁令和2年(行ケ)10069 骨粗鬆症治療剤テリボン®(テリパラチド酢酸塩)の週1回投与特許を巡る裁判⑤ 1.はじめに 旭化成ファーマが製造販売する週1回皮下投与の骨粗鬆症治療剤「テリボン...
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*Case2022

2022.01.19 「メジオン ファーマ v. 特許庁長官」 知財高裁令和2年(行ケ)10122・・・医薬用途発明の実施可能要件を満たすための記載(ウデナフィル/udenafil)

本件(知財高裁令和2年(行ケ)10122)は、発明の名称を「ウデナフィル組成物を用いてフォンタン患者における心筋性能を改善する方法」とする特許出願(特願2017-504434号、特表2017-524705、WO2016/025100)の拒絶査定不服審判事件(不服2019-1474号)について、実施可能要件違反及びサポート要件違反により拒絶すべきものであるとして出願人(メジオン ファーマ/MEZZI...
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*Case2021

2021.12.09 「沢井製薬 v. 旭化成ファーマ」 知財高裁令和2年(行ケ)10069 骨粗鬆症治療剤テリボン®(テリパラチド酢酸塩)の週1回投与特許を巡る裁判⑤

・・・特許6198346(投与期間を発明特定事項とする医薬用途発明)の進歩性を認めた審決を取り消す。 >④から続く 前回記事: 2021.09.28 「沢井製薬 v. 旭化成ファーマ」 知財高裁令和2年(行ケ)10038 骨粗鬆症治療剤テリボン®(テリパラチド酢酸塩)の週1回投与特許を巡る裁判④ 1.はじめに 旭化成ファーマが製造販売する週1回皮下投与の骨粗鬆症治療剤「テリボン®皮下注用56.5μ...
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*Case2021

2021.09.28 「沢井製薬 v. 旭化成ファーマ」 知財高裁令和2年(行ケ)10038 骨粗鬆症治療剤テリボン®(テリパラチド酢酸塩)の週1回投与特許を巡る裁判④

・・・特許6301524(一定の服薬歴がある患者を対象とする医薬用途発明)の進歩性を認めた審決を取り消す。 >③から続く 前回記事:「骨粗鬆症治療剤テリボン®(テリパラチド酢酸塩)の週1回投与特許を巡る裁判③」 1.はじめに 旭化成ファーマが製造販売する週1回皮下投与の骨粗鬆症治療剤「テリボン®皮下注用56.5μg」(以下、「テリボン®」と略す。)のジェネリック参入障壁となっていると考えられるのが...
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*Case2021

2021.08.31 「沢井製薬 v. 旭化成ファーマ」 知財高裁令和2年(行ケ)10132 骨粗鬆症治療剤テリボン®(テリパラチド酢酸塩)の週1回投与特許を巡る裁判③

・・・特許6275900の進歩性を認めた審決を取り消す。 >②から続く 前回記事「骨粗鬆症治療剤テリボン®(テリパラチド酢酸塩)の週1回投与特許を巡る裁判②」 1.はじめに 旭化成ファーマが製造販売する週1回皮下投与の骨粗鬆症治療剤「テリボン®皮下注用56.5μg」のジェネリック参入障壁となっていると考えられるのが、テリパラチドの週1回投与を特徴とする発明に係る7つの特許(存続期間満了は2030年...
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*Case2021

2021.08.31 「沢井製薬 v. 旭化成ファーマ」 知財高裁令和2年(行ケ)10056 骨粗鬆症治療剤テリボン®(テリパラチド酢酸塩)の週1回投与特許を巡る裁判②

・・・特許6043008の進歩性を認めた審決を取り消す。 >①から続く 前回記事「骨粗鬆症治療剤テリボン®(テリパラチド酢酸塩)の週1回投与特許を巡る裁判①」 1.はじめに 旭化成ファーマが製造販売する週1回皮下投与の骨粗鬆症治療剤「テリボン®皮下注用56.5μg」のジェネリック参入障壁となっていると考えられるのが、テリパラチドの週1回投与を特徴とする発明に係る7つの特許(存続期間満了は2030年...
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*Case2021

2021.08.31 「旭化成ファーマ v. 沢井製薬」 知財高裁令和2年(行ケ)10004 骨粗鬆症治療剤テリボン®(テリパラチド酢酸塩)の週1回投与特許を巡る裁判①

・・・予測をすることができなかった顕著な効果を奏するものであると認めることはできない。特許6274634は進歩性なしと判断された。 1.はじめに 旭化成ファーマ(株)は、ヒト副甲状腺ホルモン(PTH)の活性部分であるN端側の1-34ペプチド断片であるテリパラチド(Teriparatide)酢酸塩を有効成分とする週1回皮下投与の骨粗鬆症治療剤「テリボン®皮下注用56.5μg」を製造販売している(再審...
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*Case2021

2021.06.29 「EAファーマ v. 沢井製薬・大原薬品工業」 知財高裁令和2年(行ケ)10094

・・・パリエット®のPPI抵抗性逆流性食道炎に対する維持療法に関する用法・用量特許を無効とする判断。臨床試験の結果を頼りとする特許出願のタイミングについて ー特許取得可能性の観点とジェネリックへの対抗力の観点からー 1.パリエット®の「PPI抵抗性逆流性食道炎に対する維持療法に関する用法・用量」追加とジェネリックの参入 エーザイは、2017年9月22日にパリエット®錠5mg/10mg(一般名: ラ...
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*Pharma/IP news

骨粗鬆症治療剤テリボン®(テリパラチド酢酸塩)の週1回投与に関連する特許群とジェネリックメーカーの動き

旭化成ファーマは、ヒト副甲状腺ホルモン(PTH)の活性部分である N 端側の 1-34番目のアミノ酸に相当する化学合成ペプチドであるテリパラチド(Teriparatide)酢酸塩を有効成分とする週 1 回皮下投与の骨粗鬆症治療剤「テリボン®皮下注用56.5μg」を製造販売しています(再審査期間は、2011年9月26日~2017年9月25日(6年))。2019年9月には「テリボン®皮下注28.2μg...
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*Case2019

2019.07.25 「シオノケミカル v. イコス」 特許庁審決 無効2017-800140号事件

タダラフィルの特定用量製剤(シアリス®錠)特許: 特許庁審決 無効2017-800140号事件 イコス・コーポレイションが保有する「単位製剤」に関する特許(第4975214号; 存続期間満了日2020.4.26)に対してシオノケミカル(株)が請求した無効審判。審判合議体は、訂正を認めたうえで、本件発明1~13は無効理由2(進歩性欠如)により無効にすべきものであると判断した。 訂正後の請求項1(本件...
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*Case2019

2019.12.25 「杏林製薬、メルク・シャープ・アンド・ドーム v. 東興薬品工業」 知財高裁平成31年(行ケ)10006; 知財高裁平成31年(行ケ)10058

ナゾネックス®点鼻液 モメタゾンフロエート水性懸濁液を含有する1日1回鼻腔内投与されるアレルギー性鼻炎治療薬の進歩性判断とオーソライズド・ジェネリック戦略: 知財高裁平成31年(行ケ)10006(第1事件); 知財高裁平成31年(行ケ)10058(第2事件) 【背景】 メルク・シャープ・アンド・ドームが保有する「気道流路および肺疾患の処置のためのモメタゾンフロエートの使用」に関する特許(第3480...
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*Case2019

2019.11.28 「ニプロ v. イーライ リリー」 知財高裁平成30年(行ケ)10115; 10116

アリムタ®のビタミン療法特許(進歩性と臨床試験の公然実施について): 知財高裁平成30年(行ケ)10115; 10116 【背景】 イーライリリーが保有する「新規な葉酸代謝拮抗薬の組み合わせ療法」に関する特許5102928及びその分割出願による特許5469706に対してニプロがした無効審判請求の不成立審決(無効2014-800208及び無効2015-800006)の取消訴訟。 争点は、進歩性及び新...
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*Pharma/IP news

パリエット®(ラベプラゾール)逆流性食道炎の再発抑制に関する用法・用量特許を巡るジェネリックメーカーの動き

エーザイは、2017年9月22日にパリエット®錠5mg/10mg(一般名: ラベプラゾールナトリウム(Rabeprazole Sodium))について、プロトンポンプ阻害剤抵抗性逆流性食道炎(プロトンポンプ阻害剤の1日1回投与による従来の治療で効果不十分な逆流性食道炎)に対する維持療法に関して、ラベプラゾールナトリウムとして1回10mg、1日2回投与の用法・用量追加の承認を取得している。この用法・...
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*Case2019

2019.05.29 「ジェネンテック v. サンド・協和発酵キリン」 東京地裁平成29年(ワ)44053

リツキサン®の併用療法における用途特許侵害訴訟でサンド・協和キリンが勝訴: 東京地裁平成29年(ワ)44053 【背景】 抗CD20モノクローナル抗体リツキシマブ(Rituximab)(遺伝子組換え)を有効成分とするバイオ医薬品「リツキサン(Rituxan)®」のバイオ後続品(バイオシミラー)であるリツキシマブBS点滴静注「KHK」の製造販売者であるサンド及び販売者である協和発酵キリン(被告ら)に...
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*Case2019

2019.04.12 「アーシャ ニュートリション サイエンシーズ v. 特許庁長官」 知財高裁平成30年(行ケ)10117

明確性要件は第三者の利益が不当に害されるほどに不明確であるか否かという観点から判断されるべき: 知財高裁平成30年(行ケ)10117 【背景】 「脂質含有組成物およびその使用方法」に関する特許出願(特願2011-506377)の分割出願(特願2014-99072)の拒絶審決(不服2016-5871)取消訴訟。審決理由は、明確性要件(特許法36条6項2号)及びサポート要件(同項1号)に適合しないとい...
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*Case2018

2018.12.19 「レオ ファーマ v. 中外製薬・マルホ」 知財高裁平成29年(ネ)10098

マーデュオックス®軟膏の差止請求訴訟(高裁判決): 知財高裁平成29年(ネ)10098 【背景】 控訴人(レオ ファーマ)が保有する「医薬組成物」に関する特許権(第5886999号)を侵害すると主張して、被控訴人ら(製造販売元である中外製薬及び販売会社であるマルホ)に対して被告物件(尋常性乾癬治療剤「マーデュオックス®軟膏」)の生産等の差止め及び廃棄を求めた事案。 原審(2017.09.28 「レ...
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*Pharma/IP news

ラベプラゾールナトリウムの用法・用量に関する特許権について

2018年12月17日、EAファーマ(株)より、「ラベプラゾールナトリウムの用法・用量に関する特許権について」の謹告文が掲載されました(参照: 日刊薬業website: 【謹告】ラベプラゾールナトリウムの用法・用量に関する特許権について)。 エーザイ(株)は、2017年9月22日に「パリエット®錠5mg、錠10mg(一般名:ラベプラゾールナトリウム(Sodium Rabeprazole)」について...
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*Case2018

2018.10.22 「セルトリオン v. ジェネンテック」 知財高裁平成29年(行ケ)10106

ハーセプチン®乳癌術前術後補助化学療法発明の進歩性否定、定性的効果の記載にとどまる場合は進歩性判断に後出しデータ参酌せず:知財高裁平成29年(行ケ)10106 【背景】 ジェネンテック(被告)が保有する「抗-ErbB2抗体による治療」に関する特許(第5623681号)の無効審判請求に対する不成立審決(無効2016-800021号)の取消訴訟。 請求項1: ErbB2タンパク質が発現した乳腫瘍である...
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*Case2018

2018.10.11 「ファイザー・セルトリオン v. ジェネンテック」 知財高裁平成29年(行ケ)10165; 平成29年(行ケ)10192

ハーセプチン®乳癌治療の用法用量発明の進歩性否定される: 知財高裁平成29年(行ケ)10165; 平成29年(行ケ)10192 【背景】 ジェネンテック(被告)が保有する「抗ErbB2抗体を用いた治療のためのドーセージ」に関する特許(第5818545号)の無効審判請求は成り立たない旨の特許庁審決(無効2016-800071号)を不服としてファイザー及びセルトリオン(原告ら)が提起した審決取消訴訟。...
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*Pharma/IP news

AbbVieアダリムマブ(ヒュミラ®) 用法用量特許 英国で無効判決

2017年3月3日付けの協和キリン富士フイルムバイオロジクス press releaseによると、協和キリン富士フイルムバイオロジクスは、ヒト型抗TNFαモノクローナル抗体製剤「アダリムマブ(Adalimumab)」バイオシミラー(開発番号:FKB327、先発薬:ヒュミラ(Humira)®)の製造販売承認申請に向けて準備しているところ、AbbVie社の「アダリムマブ」の用法用量の特許が公知の技術に...
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*Case2017

2017.02.02 「沢井・テバ・ホスピーラ v. イーライ リリー」 知財高裁平成27年(行ケ)10249; 平成28年(行ケ)10017; 平成28年(行ケ)10070

抗悪性腫瘍剤アリムタ®のビタミン療法特許:知財高裁平成27年(行ケ)10249; 平成28年(行ケ)10017; 平成28年(行ケ)10070 【背景】 被告(イーライリリー)が保有する「新規な葉酸代謝拮抗薬の組み合わせ療法」に関する特許5102928について原告(沢井製薬、テバ、ホスピーラ)がした無効審判請求を不成立とした特許庁審決(無効2014-800039)に対して、原告が審決取消しを求めて...
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*Case2017

2017.02.02 「沢井・テバ・ホスピーラ v. イーライ リリー」 知財高裁平成28年(行ケ)10001; 平成28年(行ケ)10018; 平成28年(行ケ)10082

抗悪性腫瘍剤アリムタ®のビタミン併用療法特許: 知財高裁平成28年(行ケ)10001; 平成28年(行ケ)10018; 平成28年(行ケ)10082 【背景】 被告(イーライリリー)が保有する「新規な葉酸代謝拮抗薬の組み合わせ療法」に関する特許5469706について原告(沢井製薬、テバ、ホスピーラ)がした無効審判請求を不成立とした特許庁審決(無効2014-800063)に対して、原告が審決取消しを...
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*Case2016

2016.11.28 「旭化成ファーマ v. 特許庁長官」 知財高裁平成27年(行ケ)10241

患者群を特定した医薬用途発明の進歩性(骨粗鬆症治療剤テリボン®):知財高裁平成27年(行ケ)10241 【背景】 「1回当たり100~200単位のPTHが週1回投与されることを特徴とする,PTH含有骨粗鬆症治療/予防剤」に関する特許出願(特願2011-530844; 再表2011/030774; WO2011/030774)の拒絶審決(不服2015-9596)取消訴訟。争点は新規性・進歩性。 請求...
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*Case2016

2016.07.28 「X v. 興和・興和創薬」 知財高裁平成28年(ネ)10023

特許発明の技術的範囲を明細書記載から限定解釈: 知財高裁平成28年(ネ)10023 「メニエール病治療薬」に関する特許権(第4778108号)を有する控訴人(X)が、被控訴人ら(興和及び興和創薬)による被控訴人製品イソバイドシロップ(有効成分: イソソルビド(Isosorbide))の製造販売が上記特許権の侵害に当たると主張して、被控訴人製品製造等差止め及び損害賠償を求めた事案。 原審(2016....
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*Case2016

2016.06.22 「メルク シャープ アンド ドーム v. ファイザー」 知財高裁平成27年(ワ)12609

フィナステリド(プロペシア®錠後発品)の特許権侵害差止請求事件: 知財高裁平成27年(ワ)12609 (別紙) 【背景】 「5α-レダクターゼ阻害剤によるアンドロゲン脱毛症の治療方法」に関する特許権(第3058351号)を有する原告(メルク シャープ アンド ドーム)が被告(ファイザー)に対し被告各製品は特許発明(請求項1)の技術的範囲に属し、かつ、存続期間延長登録を受けた本件特許権の効力は被告に...
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*Case2016

2016.04.20 「メルク シャープ アンド ドーム v. マイラン・テバ」 知財高裁平成27年(行ケ)10033

プロペシア®錠特許(用量発明)の無効審決取消訴訟: 知財高裁平成27年(行ケ)10033 【背景】 原告(メルク シャープ アンド ドーム)が保有する「5α-レダクターゼ阻害剤によるアンドロゲン脱毛症の治療方法」に関する特許(第3058351号)の無効審決(無効2013-800194)取消訴訟。 本件明細書の記載によれば、アンドロゲン脱毛症や前立腺ガンの治療におけるフィナステライドの有用性は文献に...
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*Case2016

2016.03.30 「東和薬品 v. メルク シャープ アンド ドーム」 知財高裁平成27年(行ケ)10054

モメタゾンフロエート薬剤発明の顕著な効果の判断: 知財高裁平成27年(行ケ)10054 【背景】 被告(メルク)が保有する「気道流路および肺疾患の処置のためのモメタゾンフロエートの使用」に関する特許登録(第3480736号)の無効審判請求を不成立とした審決(無効2014-800055)の取消訴訟。審決は、本件発明1の構成については容易想到であると判断したが、その効果: アレルギー性鼻炎に対して1日...
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*Case2016

2016.03.24 「東和薬品 v. イコス」 知財高裁平成27年(行ケ)10113

タダラフィルの特定用量製剤(シアリス錠)特許: 知財高裁平成27年(行ケ)10113 【背景】 被告(イコス)が保有する「単位製剤」に関する特許(第4975214号; WO2000/066099; 存続期間満了日2020.4.26)の無効審判請求を不成立とした審決(無効2013-800243)の取消訴訟。争点は進歩性の有無。 請求項1(本件発明1): 1日あたり20mgの総用量を上限として,以下の...
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*Case2016

2016.01.28 「X v. 興和・興和創薬」 東京地裁平成26年(ワ)25013

特許発明の技術的範囲を明細書記載から限定解釈: 東京地裁平成26年(ワ)25013 【背景】 「メニエール病治療薬」に関する特許権(第4778108号)を有する原告(X)が、被告ら(興和及び興和創薬)による被告製品イソバイドシロップ(有効成分: イソソルビド(Isosorbide))の製造販売が上記特許権の侵害に当たると主張して、被告製品製造等差止め及び損害賠償を求めた事案。 本件発明は次の構成要...
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*Pharma/IP news

抗悪性腫瘍剤アリムタ®のビタミン療法特許の無効審判で特許維持審決

日本イーライリリー(株)のpress release(2015.12.15 「抗悪性腫瘍剤アリムタ®のビタミン療法特許に関する特許庁の特許維持審決について」)によれば、抗悪性腫瘍剤アリムタ®(ペメトレキセド注射剤)に関する2件のビタミン療法特許(特許第5102928号及び特許第5469706号)に関し、沢井製薬(株)が請求した無効審判(無効2014-800039及び無効2014-800063)にお...
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*Case2015

2015.11.17 「特許庁長官 v. ジェネンテック」 最高裁 平成26年(行ヒ)356

特許権の存続期間の延長登録出願の登録要件についての最高裁判決(アバスチン事件): 平成26年(行ヒ)356 【背景】 被上告人(ジェネンテック)は、アバスチン®(一般名: ベバシズマブ(遺伝子組換え))についての用法及び用量に関する事項を追加することを主な変更内容とする製造販売承認事項一部変更承認(本件処分)に基づき、本件医薬品を保護する「血管内皮細胞増殖因子アンタゴニスト」に関する特許権(第33...
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*Case2015

2015.07.30 「ピーエーティー v. 特許庁長官」 知財高裁平成26年(行ケ)10233

粘膜保護用医薬としてのホスファチジルコリン: 知財高裁平成26年(行ケ)10233 【背景】 「粘膜保護用医薬としてのホスファチジルコリン」に関する特許出願(特願2000-563262号、出願日1999年8月6日、WO00/07577、特表2002-522381)の拒絶審決(不服2012-9689号)取消訴訟。争点は進歩性。 請求項1: 疾患治療のための有効濃度で,pHに依存する遅延放出形態でのホ...
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*Case2015

2015.04.13 「リボコル, バイオエナジー v. 特許庁長官」 知財高裁平成26年(行ケ)10179; 平成26年(行ケ)10190

共有に係る特許出願の拒絶審決取消訴訟は固有必要的共同訴訟: 知財高裁平成26年(行ケ)10179; 平成26年(行ケ)10190 【背景】 「心血管の機能を向上する為の組成物及び方法」に関する本件特許出願(特願2002-515280号)に係る特許を受ける権利は、リボコルとバイオエナジーの共有だった。本件特許出願の拒絶審決取消訴訟が提起(平成26年(行ケ)10179)されたが、原告訴訟代理人の過誤に...
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*Case2014

2014.12.24 「ノバルティス v. 特許庁長官」 知財高裁平成26年(行ケ)10045

ゾレドロン酸の投与時間を5分から15分にする動機付けは認められない: 知財高裁平成26年(行ケ)10045 【背景】 「骨代謝疾患の処置のための医薬の製造のための,ゾレドロネートの使用」に関する特許出願(特願2001-585739; WO2001/089494; 特表2004-501104)の拒絶審決(不服2013-7030)取消訴訟。 請求項1(本願発明): 2-(イミダゾル-1-イル)-1-ヒ...
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*Case2014

2014.08.07 「ノバルティス(脱退前の原告 QLT; 訴訟承継参加人 バリアント) v. 特許庁長官」 知財高裁平成25年(行ケ)10183; 平成26年(行ケ)10019

「反復」の進歩性: 知財高裁平成25年(行ケ)10183; 平成26年(行ケ)10019 【背景】 「眼の光力学的治療による視力改善用組成物」に関する特許出願(特願2006-64119号)の拒絶審決(不服2012-2261号)取消訴訟。争点は進歩性。 請求項1: 下記処置を含む反復ホトダイナミックセラピーにより,眼に不所望の血管新生を含有する人の視力を改善するための組成物であって,薬理学的に許容可...
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*Case2014

2014.05.30 「ジェネンテック v. 特許庁長官」 知財高裁(大合議) 平成25年(行ケ)10195, 10196, 10197, 10198

特許権存続期間延長登録出願の登録要件について知財高裁大合議判決: 平成25年(行ケ)10195, 10196, 10197, 10198 【背景】 原告(ジェネンテック)は、アバスチン点滴静注用400mg/16mL及び100mg/4mL(一般名: ベバシズマブ(遺伝子組換え))について、用法及び用量に関する事項を追加することを主な変更内容とする製造販売承認事項一部変更承認(本件処分)を受け、本件医...
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*Case2013

2013.10.16 「沢井製薬 v. 第一三共」 知財高裁平成24年(行ケ)10419

米国カルベジロール試験の信憑性と顕著な効果: 知財高裁平成24年(行ケ)10419 【背景】 被告(第一三共)が有する「うっ血性心不全の治療へのカルバゾール化合物の利用」に関する特許(3546058)に対して原告(沢井製薬)がした無効審判請求を不成立とした審決(無効2007-800192)の取消訴訟。 請求項1: 利尿薬,アンギオテンシン変換酵素阻害剤および/またはジゴキシンでのバックグランド療法...
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*Case2013

2013.10.10 「ECI v. 特許庁長官」 知財高裁平成25年(行ケ)10014

進歩性判断に後出し実験データが参酌されなかった一事例: 知財高裁平成25年(行ケ)10014 【背景】 「eMIPを有効成分とするガン治療剤」に関する特許出願(特願2007-500440)の拒絶審決(不服2010-8649)取消訴訟。争点は明確性(法36条6項2号)と進歩性(法29条2項)。 請求項1(本願発明1): 放射線照射によりガン局所に炎症を生起させた状態でeMIP を投与することを特徴と...
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*Case2013

2013.02.28 「マクニール v. 特許庁長官」 知財高裁平成24年(行ケ)10205

ニコチンの口腔内投与製剤: 知財高裁平成24年(行ケ)10205 【背景】 「口腔内投与のためのニコチンを含む液体医薬製剤」に関する特許出願(特願2003-556064、特表2005-518392、WO2003/055486)の拒絶審決(不服2009-7293)取消訴訟。争点は進歩性。 請求項1: ニコチン遊離塩基を含む液体医薬製剤であって,スプレーにより口腔に投与するためのものであり,そして緩衝...
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*Case2012

2012.08.28 「ファイザー・プロダクツ v. 特許庁長官」 知財高裁平成23年(行ケ)10352

単回投与の進歩性: 知財高裁平成23年(行ケ)10352 【背景】 「マイコプラズマ・ハイオニューモニエを用いた単回ワクチン接種」に関する特許出願(特願2003-509957、特表2005-515162、WO2003/003941)の拒絶審決(不服2008-6757号)取消訴訟。争点は進歩性。 本願補正発明1: マイコプラズマ・ハイオニューモニエ(Mycoplasma hyoneumoniae)の...
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*Case2011

2011.11.30 「第一三共 v. 特許庁長官」 知財高裁平成23年(行ケ)10018

カルベジロールの虚血性心不全患者死亡率減少効果の顕著性: 知財高裁平成23年(行ケ)10018 【背景】 「うっ血性心不全の治療へのカルバゾール化合物の利用」に関する特許(第3546058号)の訂正審判(訂正2010-390052)審決取消訴訟。争点は、訂正発明の進歩性。 手続きの経緯は下記のとおり。 2007年9月13日、沢井製薬は、無効審判請求(無効2007-800192)し、特許庁は、特許無...
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*Case2011

2011.07.07 「Hexal v. Bayer」 EPO審決 T0007/07

臨床試験の実施は新規性を失わせるか: EPO審決 T0007/07 Yasmin®, Yasminelle® and YAZ®に関してバイエル社が保有する経口投与形態医薬組成物の欧州特許EP1214076について、優先日前に実施したYasmin®の臨床試験を原因として新規性を否定したEPO審決に対して、バイエル社はpetition for reviewを提出し、拡大審判部(Enlarged boa...
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*Case2010

2010.12.22 「伏見製作所/X v. 特許庁長官」 知財高裁平成22年(行ケ)10163

出願当時の技術水準を出願後の刊行物により認定: 知財高裁平成22年(行ケ)10163 【背景】 「経管栄養剤」に関する出願(特願2003-003526)に係る発明が引用例1及び2に記載された発明に基づいて進歩性なしとした拒絶審決の取消訴訟。 請求項1: 胃瘻に配置された管状材を通して、数分間で200ml~400ml が加圧供給される栄養剤であって、該栄養剤は、その粘度が、1000ミリパスカル秒以上...
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*Case2010

2010.02.02 「QLT/ノバルティス v. 特許庁長官」 知財高裁平成20年(行ケ)10384

治療行為を反復すること: 知財高裁平成20年(行ケ)10384 【背景】 「眼の光力学的治療による視力の改善」に関する出願の拒絶審決取消訴訟。審決理由は進歩性無し。 請求項1: 人の視力を改善するための反復ホトダイナミックセラピーに使用される組成物であって,薬理学的に容認可能な賦形剤と光活性化合物を含有し,前記光活性化合物が,グリーンポルフィリン,ヘマトポルフィリン誘導体,クロリン,フロリン又はプ...
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*Case2010

2010.02.19 EPO拡大審判部審決 G2/08 (dosage regime)

投与方法(dosage regimen)にだけ特徴があるクレームの特許性について、EPO拡大審判部(Enlarged Board of Appeal)が審理していましたが、2010年2月19日に審決が公表されました(G02/08)。審判部はSwiss-type claimの意義にも言及しています。 問題となったのはAbbottの下記Swiss-type claim(一部省略)で、下線部(dosag...
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*Pharma/IP news

2009.05.28 韓国大法院 投与方法に特徴のある医薬組成物の特許性を判断

韓国大法院は、ビスホスホネートを含有する骨多孔症治療用製薬組成物に関する発明について進歩性を否定した原審の判断を支持したようです(2009.5.28.言渡し2007フ2926判決)。 Kim&Chan website: 医薬組成物の進歩性判断時、投与方法は対象外 参考記事: 2007.10.18 「メルク v. ユーロドラッグ」 知財高裁平成18年(行ケ)10378
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*Case2009

2009.04.27 「スミスクライン ビーチャム v. 特許庁長官」 知財高裁平成20年(行ケ)10353

明細書に具体的に記載されていない効果: 知財高裁平成20年(行ケ)10353 【背景】 「チアゾリジンジオンおよびスルホニルウレアを用いる糖尿病の治療」に関する出願(WO98/57649; 特表2001-523270)が進歩性無しを理由に拒絶とされた審決取消訴訟。 請求項1: 糖尿病および糖尿病関連症状の治療に用いられる医薬組成物であって,2ないし8mgの5-[4-[2-(N-メチル-N-(2-ピ...
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