2019/10/20

レミッチ®用途特許に対するジェネリックメーカーの動き

東レが保有する「止痒剤」に関する特許(特許第3531170号)は、経口そう痒症改善剤「レミッチ®」(一般名:ナルフラフィン塩酸塩)の医薬用途発明を保護するものであり、20年の特許期間は2017年11月21日に満了したが、2017年3月の「レミッチ®OD錠2.5µg」の承認取得に基づいて、5年間の特許権存続期間延長登録を求める出願(特願2017-700154号)がされている。この特許の有効性を巡り、東レと沢井製薬が無効審判で争っている(無効2019-800038; 請求日2019年4月26日)。

本件特許無効審判の審判記録(J-PlatPat)によると、沢井製薬は、審判請求書において、オピオイドκ受容体作動性化合物が、ボンベシン誘発グルーミングを抑制し、そう痒症状の改善に有効であることが、本件特許の優先権主張日前に技術水準・周知技術であった旨を主張しているのに対し、東レは、本件特許の優先権主張日前に、ボンベシン誘発グルーミングは、そう痒症状に基づく固有の反応であるとは理解されていなかった旨、及び、ボンベシン誘発グルーミング抑制効果を示さない複数のオピオイドκ受容体作動性化合物が知られていたことから、オピオイドκ受容体作動とボンベシン誘発グルーミングの抑制効果が結びつくとは考えられていなかった旨を主張し反論しているようである。

2018年12月19日付の東レのプレスリリース(「経口そう痒症改善剤「レミッチ®」用途特許に関する特許権侵害訴訟提起について」)によれば、東レは、2018年12月13日に沢井製薬および扶桑薬品工業を被告として、上記用途特許に基づき、沢井製薬および扶桑薬品工業が販売する後発医薬品である「ナルフラフィン塩酸塩OD錠2.5µg 『サワイ』」および「ナルフラフィン塩酸塩OD錠2.5µg 『フソ-』」(後発医薬品の効能・効果:次の患者におけるそう痒症の改善(既存治療で効果不十分な場合に限る)血液透析患者)の製造販売差止と損害賠償等を求め、東京地裁に特許権侵害訴訟を提起している(東京地裁平成30年(ワ)38504号及び東京地裁平成30年(ワ)38508号)。

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