Jan 14, 2017

2016.12.08 「日本化薬 v. デビオファーム」 知財高裁平成28年(ネ)10031

「緩衝剤」としての「シュウ酸」は添加シュウ酸に限られ、解離シュウ酸を含まない(原判決取消)知財高裁平成28年(ネ)10031
(原審: 2016.03.03 「デビオファーム v. 日本化薬」 東京地裁平成27年(ワ)12416

「オキサリプラチン溶液組成物ならびにその製造方法及び使用」に関する特許権(第4430229号)を有する被控訴人(デビオファーム)が、控訴人(日本化薬)に対し、控訴人製品の生産等が特許権侵害に当たると主張して、控訴人製品の生産等の差止及び廃棄を求めた事案。

本件発明の構成要件「緩衝剤」であるシュウ酸は、オキサリプラチン水溶液中に存在すれば足りるのか、水溶液に添加されたシュウ酸に限定されるのか、すなわち、控訴人製品が特許発明の技術的範囲に属するのかどうかが争点である。東京地裁(民事46部)は、控訴人製品は本件特許発明の技術的範囲に属するとして特許侵害を認める判決を下していた。


知財高裁は、本件特許請求の範囲の記載、本件明細書における定義及びその他の記載並びに本件発明の目的についての検討結果を総合すれば、控訴人主張の「外国における対応特許等の出願経過」を考慮するまでもなく、本件発明における「緩衝剤」としての「シュウ酸」は添加シュウ酸に限られ、解離シュウ酸を含まないものと解されるから、解離シュウ酸を含むのみでシュウ酸が添加されていない被告製品は、構成要件の「緩衝剤」を含有するものではなく、本件発明の技術的範囲に属しないものと判断し、原判決を取り消した。

被控訴人は、当審の第2回口頭弁論期日(平成28年9月20日、口頭弁論を終結した期日)の直前である同月16日に「訴えの変更申立書」にて本件請求原因として別の請求項に係る発明を追加する主張をしたが、時機に後れた攻撃防御方法に当たるものとして裁判所は民訴法157条1項によりこれを却下した。

参考:

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