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オキサリプラチンに関する特許権について

ヤクルト本社及びデビオファーム社は、オキサリプラチンに関する特許権について、2014年2月14日付で下記謹告を掲載した。

オキサリプラチン(oxaliplatin)は白金錯体系抗悪性腫瘍剤。本剤はデビオファーム社(スイス)がライセンスを保有しており、欧米における開発・販売権はSanofi社が保有している(商品名: ELOXATIN)。日本における開発・販売権は(株)ヤクルト本社が取得し、商品名エルプラット(ELPLAT)として製造販売している。2010年6月には水溶性製剤(点滴静注液)を発売し、既存の凍結乾燥製剤(注射用)からの切り替えを行った。また、2013年12月20日には、治癒切除不能な膵癌を効能・効果として、他の抗悪性腫瘍剤との併用において本剤を静脈内点滴投与する用法・用量の承認を取得している。

当該医薬品に関してデビオファーム社が保有する下記特許権が有効に存続している。エルプラットの再審査期間は2013年3月17日で終了。

オキサリプラチンの製造法に係る特許権

  • 特許3022264(存続期間満了日2015.07.25)

    請求項1:
    (化学式は省略)~で表されるシス-〔ジアコ(トランス-1-シクロへキサンジアミン)白金(II)〕とシュウ酸とを反応させて(化学式は省略)~で表されるシス-〔オキザラト(トランス-1-1,2-シクロへキサンジアミン)白金(II)〕を合成する方法において、シュウ酸添加時に、アルカリ溶液を添加してpHを3.0~6.0に調節することを特徴とする白金錯体の合成方法。

  • 特許3154399(存続期間満了日2016.07.04)

    請求項1:
    (化学式は省略)~で示される1、2-シクロヘキサンジアミン異性体のシス白金(II)錯体の製造方法において、原料である塩化白金酸カリウムとトランス-(-)-1、2-シクロヘキサンジアミンの投入から前記1、2-シクロヘキサンジアミン異性体の白金(II)錯体を得るまでの工程を、全て酸素5%以下の状態又は窒素中或いは真空中若しくは不活性ガス中で行い、用いる水は全て脱酸素水とすることを特徴とする白金化合物の製造方法。

製剤に係る特許権

  • 特許3547755(存続期間満了日2020.01.29)

    請求項1:
    濃度が1ないし5mg/mlでpHが4.5ないし6のオキサリプラティヌムの水溶液からなり、医薬的に許容される期間の貯蔵後、製剤中のオキサリプラティヌム含量が当初含量の少なくとも95%であり、該水溶液が澄明、無色、沈殿不含有のままである、腸管外経路投与用のオキサリプラティヌムの医薬的に安定な製剤。
    存続期間の延長登録(延長出願番号2009-700145、2009-700142ともに特定された用途は追加された効能効果である「結腸癌における術後補助化学療法」)がなされ、存続期間満了日は最長2020年1月29日となっている。

用法・用量に係る特許権

  • 特許4468617(存続期間満了日2014.12.15)

    請求項1:
    シス-オキザラート(1R,2R-ジアミノシクロヘキサン)白金(II)とイリノテカンとの併用剤であって、シス-オキザラート(1R,2R-ジアミノシクロヘキサン)白金(II)の投与の前にイリノテカンが投与される、併用抗癌剤。

  • 特許4865427(存続期間満了日2014.12.15)

    請求項1:
    シス-オキザラート(1R,2R-ジアミノシクロヘキサン)白金(II)を含んで成る第一の抗癌剤と5-フルオロウラシルを含んで成る第二の抗癌剤との併用抗癌剤であって、時間差投与計画において、相乗的有効量の前記第二の抗癌剤の投与の2又は3日前に相乗的有効量の前記第一の抗癌剤が投与されることを特徴とする、前記第一の抗癌剤と第二の抗癌剤の相乗作用を有する併用抗癌剤。

参考:

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