2019/07/28

2019.07.18 「レクサン v. 特許庁長官」 知財高裁平成30年(行ケ)10133

補正ミスに気付かず特許査定に。訂正できず: 知財高裁平成30年(行ケ)10133

「1-[(6,7-置換-アルコキシキノキサリニル)アミノカルボニル]-4-(ヘテロ)アリールピペラジン誘導体」に関する特願2007-542886(WO2006/054830; 特表2008-520653)について、出願人である原告(レクサン及びコーリアリサーチ)は、誤った内容を記載した手続補正書を提出したまま特許査定となったことに気付き、特許査定の取消しを求め行政訴訟を提起したが認められず(2015.06.10 「国 v. レクサン」 知財高裁平成26年(行コ)10004; 10005)、特許権の設定登録に至った(特許第6097946号)。本件は、その誤りを訂正しようとした訂正審判請求を不成立とした審決(訂正2017-390124号)の取消訴訟である。

裁判所は、訂正事項2(「R2は塩素であり」を「R2は水素であり」と訂正する)は実質上特許請求の範囲を変更するものと認められるから、特許法126条6項の要件に適合しないというべきであり、これと同旨の本件審決の判断に誤りはないと判断し、原告の請求を棄却した。

レクサンのプレスリリース及びポスター発表によれば、本件出願ファミリーである欧州特許(EP1819698B)及び米国特許(US8,314,100B)が開発中の抗がん剤であるSupinoxin (RX-5902)をカバーするものであり、本件出願で問題となった「R2は水素」である化合物がそのRX-5902であることが分かる。上記欧州及び米国特許クレームは、「R2は水素」である化合物はカバーしている。日本では訂正審判も試みたが認められず本件特許クレームで開発品をカバーできない結果となった。

過去記事:


0 件のコメント: