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レンビマ®米国特許権侵害訴訟でエーザイがShilpa社に勝訴、2036年まで販売阻止へ

2025年5月29日、エーザイ株式会社は、同社が創製した経口チロシンキナーゼ阻害剤「レンビマ®(Lenvima®)」(一般名:レンバチニブメシル酸塩(lenvatinib mesilate))に関する特許権(米国特許第11,186,547号、以下、ʼ547特許)の侵害を理由として、本剤に関する後発医薬品の簡略新薬承認申請(Abbreviated New Drug Application:ANDA)を行った後発医薬品メーカー(Shilpa Medicare Limited(以下、Shilpa))に対し、2019年11月に米国ニュージャージー州連邦地方裁判所に特許権侵害訴訟を提起していましたが、2025年5月28日に、勝訴の判決を得たと発表しました(「米国におけるレンバチニブに関する特許侵害訴訟の勝訴について」)。

今回の判決により、Shilpaは、’547特許および関連する独占期間が2036年2月に満了するまで、レンバチニブメシル酸塩後発医薬品の販売承認を米国FDAから得ることができないとのことです

‘547特許は、レンビマ®に含まれる高純度のレンバチニブメシル酸塩に関する特許であり、今回の判決はその有効性と特許権の侵害を認めた内容です。エーザイは今回の勝訴を「知財戦略に基づくレンビマ®の患者様価値最大化に向けた重要な前進」と位置付けています。

なお、エーザイは他社に対しても特許権侵害訴訟や対応を進めています。

SUN Pharmaとは和解契約を締結し、同社は一定の条件を除き、2030年6月30日まで後発医薬品を販売しないことが確認されているそうです(詳細は、2024.03.25ブログ記事「エーザイ、米国におけるLenvima®(レンバチニブ)に関する特許侵害訴訟でSUN Pharmaと和解」参照)。

エーザイ、米国におけるLenvima®(レンバチニブ)に関する特許侵害訴訟でSUN Pharmaと和解
2024年3月25日、エーザイは、経口チロシンキナーゼ阻害剤「レンビマ®」(Lenvima®)(一般名:レンバチニブメシル酸塩(Lenvatinib mesilate))に関する特許(米国特許第10,407,393号及び第11,186,547号、以下、本特許)の侵害を理由として、本剤に関する後発医薬品の簡略新薬承認申請(Abbreviated New Drug Application:ANDA)を...

また、Dr. Reddyʼs LaboratoriesおよびTorrentに対しても、2024年に同様の特許権侵害訴訟を提起済みとのことです。

米国における2025年3月期のレンビマ®売上収益の実績は2,296億円(15億500万米ドル)であり、エーザイは本件による2026年3月期の業績予想への影響はないとしています。

Fubuki
Fubuki

レンビマ®(Lenvima®)はエーザイの主力品。今後期待されるレケンビ®が成長するまでは後発医薬品の市場参入は阻止したいところです。

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