2016

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2016年、医薬系”特許的”な判決を振り返る。

(1) 延長された特許権の効力はどこまで及ぶのか? 延長された特許権の効力について具体的に判断した東京地裁判決がでてきました。そのうち一つの控訴審は知財高裁大合議事件に指定され、2017年1月20日午後2時に判決言渡し予定となっています。この大合議の審理・判断で求められる一番重要な点は、先発薬(新規有効成分に限らない)についての延長特許権があるにもかかわらず、その先発薬に依拠して承認された後発品...
*Case2016

2016.12.02 「デビオファーム v. ホスピーラ」 東京地裁平成27年(ワ)12415

延長された特許権の効力が争点となった判決2(実質的同一物の基準に均等論を適用することは妥当なのか): 東京地裁平成27年(ワ)12415 【背景】 「オキサリプラティヌムの医薬的に安定な製剤」に関する特許第3547755号(本件特許1)及び「オキサリプラチン溶液組成物ならびにその製造方法及び使用」に関する特許第4430229号(本件特許2)の特許権者であるデビオファーム(原告)が、ホスピーラ(...
*Case2016

2016.11.28 「旭化成ファーマ v. 特許庁長官」 知財高裁平成27年(行ケ)10241

患者群を特定した医薬用途発明の進歩性(骨粗鬆症治療剤テリボン®):知財高裁平成27年(行ケ)10241【背景】「1回当たり100~200単位のPTHが週1回投与されることを特徴とする,PTH含有骨粗鬆症治療/予防剤」に関する特許出願(特願2011-530844; 再表2011/030774; WO2011/030774)の拒絶審決(不服2015-9596)取消訴訟。争点は新規性・進歩性。請求項1(...
*Case2016

2016.11.30 「テバ v. 特許庁長官」 知財高裁平成28年(行ケ)10121; 平成28年(行ケ)10122; 平成28年(行ケ)10123; 平成28年(行ケ)10124

DuoResp Spiromax®吸入デバイスの意匠: 知財高裁平成28年(行ケ)10121;知財高裁平成28年(行ケ)10122; 知財高裁平成28年(行ケ)10123; 知財高裁平成28年(行ケ)10124 【背景】 意匠に係る物品を吸入器とする下記態様の意匠に関する登録出願(意願2014-007570; 意願2014-007571; 意願2014-007572; 意願2014-00757...
*Pharma/IP news

オキサリプラチン特許侵害差止訴訟 日本化薬の侵害認めず(知財高裁)

2016年12月8日付の日本化薬のプレスリリースによると、同日、知財高裁は、日本化薬による抗悪性腫瘍剤「オキサリプラチン点滴静注液50mg『NK』」等の製造販売がデビオファーム社の特許権を侵害するとして差止を認めた東京地裁判決(2016.03.03 「デビオファーム v. 日本化薬」 東京地裁平成27年(ワ)12416)を、取り消す判決を言い渡した、とのことです。なお、上記訴訟とは別に、デビオファ...
*Case2016

2016.11.16 「イーライ・リリー v. 沢井製薬」 知財高裁平成27年(行ケ)10166

骨粗鬆症治療剤エビスタ® ラロキシフェン用途特許無効審決の維持判決: 知財高裁平成27年(行ケ)10166 【背景】 原告が保有する「ベンゾチオフェン類を含有する医薬製剤」に関する特許2749247号の無効審決(無効2013-800139)取消訴訟。争点は進歩性。 本件訂正発明1: ラロキシフェンまたはその薬学上許容し得る塩を活性成分として含む,ヒトの骨粗鬆症の治療または予防用医薬製剤であっ...
*Pharma/IP news

テルミサルタン(telmisartan)に関する特許権について

2016年11月18日、日本ベーリンガーインゲルハイム(株)より「テルミサルタンに関する特許権について」の謹告文が掲載されました(参照: 日刊薬業website: 【謹告】テルミサルタンに関する特許権について)。 日本ベーリンガーインゲルハイムは、 テルミサルタンを有効成分とする単剤として、 ミカルディス®錠20mg ミカルディス®錠40mg ミカルディス®錠80mg ...
*Case2016

2016.10.28 「デビオファーム v. 日医工」 東京地裁平成27年(ワ)28468

対応外国出願の禁反言が特許発明の技術的範囲に適用されるのか: 東京地裁平成27年(ワ)28468【背景】「オキサリプラチン溶液組成物ならびにその製造方法及び使用」に関する特許権(第4430229号)を有する原告(デビオファーム)が、被告(日医工)に対し、被告製品の製造販売等が特許権侵害に当たると主張して、被告製品の製造等の差止及び廃棄を求めた事案。本件発明:A オキサリプラチン,B 有効安定化量の...
*Pharma/IP news

MSDのアイセントレス®(ラルテグラビル) 英国特許訴訟で塩野義が敗訴

2016年11月28日の塩野義のプレスリリースによると、塩野義が保有するHIVインテグラーゼ阻害薬に関する英国特許(UK60242459.3号)の無効訴訟をMSD社が英国特許裁判所に提起したことに対して、塩野義は同特許に基づき英国でのアイセントレス®(有効成分はラルテグラビルカリウム(raltegravir potassium)を販売するMSD社に対し特許権侵害の反訴請求をしていましたが、201...
*Case2016

2016.10.31 「ヤクルト・デビオファーム v. 日本化薬」 東京地裁平成28年(ワ)15355

オキサリプラチンが溶媒中で分解して生じたシュウ酸と特許発明の技術的範囲: 東京地裁平成28年(ワ)15355【背景】「オキサリプラチン溶液組成物ならびにその製造方法及び使用」に関する特許権(第4430229号)を有する原告(デビオファーム)及び専用実施権者(ヤクルト)が、被告(日本化薬)に対し、被告製品の製造販売が特許権・専用実施権の侵害に当たると主張して、損害賠償を求めた事案。本件発明:1A オ...
*Pharma/IP news

オキサリプラチン延長特許侵害事件 知財高裁が大合議事件に指定

2016年11月17日、知財高裁は、平成28年(ネ)第10046号 特許権侵害差止請求控訴事件を大合議事件として指定しました。原審は、延長された特許権の効力が争点となった2016.03.30 「デビオファーム v. 東和薬品」 東京地裁平成27年(ワ)12414です。この大合議の審理・判断で求められる一番重要な点は、先発薬(新規有効成分に限らない)についての延長特許権があるにもかかわらず、その先発...
*Case2016

2016.10.12 「セルビオス-ファーマ v. ザ トラスティーズ オブ コロンビア ユニバーシティ・中外製薬」 知財高裁平成27年(行ケ)10251

マキサカルシトールの製造方法の進歩性: 知財高裁平成27年(行ケ)10251 【背景】 被告ら(ザ トラスティーズ オブ コロンビア ユニバーシティ・中外製薬)が保有する「ビタミンDおよびステロイド誘導体の合成用中間体およびその製造方法」に関する特許3310301号に対してなされた無効審判請求を不成立とした審決(無効2014-800174号)の取消訴訟。争点は、進歩性の有無。 【要旨】 主...
*Pharma/IP news

オキサリプラチン特許侵害訴訟 東京地裁がデビオファームの請求棄却

日医工および日本化薬のプレスリリースによれば、オキサリプラチン点滴静注液に関し、デビオファームにより提訴されていた特許権侵害差止請求訴訟について、東京地裁はデビオファームの請求を棄却する判決をしたとのことです。参考:2016.10.31 日医工 press release: 抗悪性腫瘍剤オキサリプラチン点滴静注液の特許侵害差止請求訴訟の勝訴について2016.10.31 日本化薬 press rel...
*Case2016

2016.09.12 「デビオファーム v. サンド」 東京地裁平成27年(ワ)28849

オキサリプラチンが溶媒中で分解して生じたシュウ酸と特許発明の技術的範囲: 東京地裁平成27年(ワ)28849 【背景】 「オキサリプラチン溶液組成物ならびにその製造方法及び使用」に関する特許権(第4430229号)を有する原告(デビオファーム)が、被告(サンド)に対し、被告製品の生産等が特許権侵害に当たると主張して、被告製品の生産等の差止め及び廃棄を求めた事案。 本件発明: A オキサリプラ...
*Pharma/IP news

小野薬品がMSD「キイトルーダ」を抗PD-1抗体特許侵害で提訴

小野薬品のpress releaseによると、小野薬品は、本庶佑氏との共有に係る抗PD-1抗体に関する特許(特許第4409430号、特許5159730号)に基づき、2016年9月28日に「キイトルーダ®」(一般名:ペムブロリズマブ、MK-3475)に関する製造販売承認を取得した MSD社に対し、10月24日に特許権侵害行為差止請求訴訟を東京地方裁判所に提起したとのことです。本特許に対応する欧州及び...
*Case2016

2016.09.21 「ラプトール ファーマシューティカル v. 特許庁長官」 知財高裁平成27年(行ケ)10188

過度の試行錯誤が必要とされた例: 知財高裁平成27年(行ケ)10188【背景】「環状受容体関連蛋白ペプチド」に関する特許出願(特願2010-501126号)に対する拒絶審決(不服2013-25515号)取消訴訟。争点は実施可能要件違反についての判断の当否。請求項1(本願発明):「配列番号97に少なくとも70%同一である50個の連続するアミノ酸を含み,そして1x10-8M以下の結合親和性KdでCR含...
*Pharma/IP news

アステラス 過活動膀胱治療剤Myrbetriq®(ミラベグロン)のANDAでActavisに対し特許侵害訴訟を提起

アステラス製薬は、FDAに過活動膀胱治療剤「Myrbetriq®」(一般名:ミラベグロン、mirabegron)のANDAを提出したActavis社等に対して、アステラス製薬の保有するミラベグロンの物質特許、過活動膀胱治療用途特許及び結晶特許に基づき、後発品承認差止めを求め、2016年10月6日、米国デラウェア州連邦地方裁判所に訴訟を提起しました。 アステラス製薬が創製したミラベグロンは、選択...
*Pharma/IP news

抗PD-1抗体を巡る特許訴訟~小野/BMS(オプジーボ; Opdivo) vs Merck(キートルーダ; Keytruda)

Bristol-Myers Squibb(BMS)及びMerckの最近のSEC filing 10-Q資料は、抗PD-1抗体を用いた癌治療方法に関する特許(いわゆる本庶特許)及び広く抗PD-1抗体を保護する特許(いわゆるKorman特許)で構成される特許群に関して、世界中で特許訴訟が係属中であることを伝えています。各国裁判所が、MerckによるKeytrudaの販売が小野薬品(及びBMS)の抗PD...
*Case2016

2016.08.30 「富士フイルム v. ディーエイチシー」 東京地裁平成27年(ワ)23129

アスタキサンチン含有スキンケア用化粧料の進歩性: 東京地裁平成27年(ワ)23129 【背景】 DHC websiteより引用 「分散組成物及びスキンケア用化粧料並びに分散組成物の製造方法」に関する特許権(第5046756号)を有する原告(富士フイルム)が、被告(ディーエイチシー)に対し、被告による被告製品(DHCアスタキサンチン ジェル(販売名 DHCアスタジェル)およびDH...
*Case2016

2016.07.28 「X v. 興和・興和創薬」 知財高裁平成28年(ネ)10023

特許発明の技術的範囲を明細書記載から限定解釈: 知財高裁平成28年(ネ)10023 「メニエール病治療薬」に関する特許権(第4778108号)を有する控訴人(X)が、被控訴人ら(興和及び興和創薬)による被控訴人製品イソバイドシロップ(有効成分: イソソルビド(Isosorbide))の製造販売が上記特許権の侵害に当たると主張して、被控訴人製品製造等差止め及び損害賠償を求めた事案。原審(2016....
*Case2016

2016.06.22 「メルク シャープ アンド ドーム v. ファイザー」 知財高裁平成27年(ワ)12609

フィナステリド(プロペシア®錠後発品)の特許権侵害差止請求事件: 知財高裁平成27年(ワ)12609 (別紙) 【背景】 「5α-レダクターゼ阻害剤によるアンドロゲン脱毛症の治療方法」に関する特許権(第3058351号)を有する原告(メルク シャープ アンド ドーム)が被告(ファイザー)に対し被告各製品は特許発明(請求項1)の技術的範囲に属し、かつ、存続期間延長登録を受けた本件特許権の効力は被...
*Case2016

2016.04.20 「メルク シャープ アンド ドーム v. マイラン・テバ」 知財高裁平成27年(行ケ)10033

プロペシア®錠特許(用量発明)の無効審決取消訴訟: 知財高裁平成27年(行ケ)10033 【背景】 原告(メルク シャープ アンド ドーム)が保有する「5α-レダクターゼ阻害剤によるアンドロゲン脱毛症の治療方法」に関する特許(第3058351号)の無効審決(無効2013-800194)取消訴訟。 本件明細書の記載によれば、アンドロゲン脱毛症や前立腺ガンの治療におけるフィナステライドの有用性は...
*Case2016

2016.03.31 「タイワンジェ v. 特許庁長官」 知財高裁平成27年(行ケ)10052

医薬用途発明の記載要件:知財高裁平成27年(行ケ)10052【背景】「ナルメフェン及びそれの類似体を使用する疾患の処置」に関する特許出願(特願2007-531272; 特表2008-512462)拒絶審決(不服2012-20646号)取消訴訟。争点は記載要件。請求項1:B型肝炎より選択された,ウィルス性の感染,器官の損傷が肝臓の損傷,肺の損傷,及び腎臓の損傷であるところの器官の損傷,並びに,クロー...
*Case2016

2016.03.30 「東和薬品 v. メルク シャープ アンド ドーム」 知財高裁平成27年(行ケ)10054

モメタゾンフロエート薬剤発明の顕著な効果の判断: 知財高裁平成27年(行ケ)10054 【背景】 被告(メルク)が保有する「気道流路および肺疾患の処置のためのモメタゾンフロエートの使用」に関する特許登録(第3480736号)の無効審判請求を不成立とした審決(無効2014-800055)の取消訴訟。審決は、本件発明1の構成については容易想到であると判断したが、その効果: アレルギー性鼻炎に...
*Case2016

2016.03.25 「DKSH・岩城製薬・高田製薬・ポーラファルマ v. 中外製薬・ザ トラスティーズ オブ コロンビア ユニバーシティ イン ザ シティ オブ ニューヨーク」 知財高裁平成27年(行ケ)10014

マキサカルシトールの製法特許:知財高裁平成27年(行ケ)10014【背景】被告ら(中外製薬・ザ トラスティーズ オブ コロンビア ユニバーシティ イン ザ シティ オブ ニューヨーク)が保有する「ビタミンDおよびステロイド誘導体の合成用中間体およびその製造方法」に関する特許(第3310301号)の無効審判請求を不成立とした審決(無効2013-800222)の取消訴訟。争点は甲4発明からの進歩性の有...
*Case2016

2016.03.25 「DKSH・岩城製薬・高田製薬・ポーラファルマ v. 中外製薬」 知財高裁平成27年(ネ)10014

均等侵害を認めた知財高裁大合議(オキサロールの有効成分マキサカルシトールの製造方法): 知財高裁平成27年(ネ)10014 【背景】 「ビタミンDおよびステロイド誘導体の合成用中間体およびその製造方法」に関する特許第3310301号の特許権(出願日1997年9月3日)の共有者である被控訴人(中外製薬)が、控訴人(DKSH)の輸入販売に係るマキサカルシトール原薬、並びに控訴人(岩城製薬、高田製薬...
*Case2016

2016.03.24 「東和薬品 v. イコス」 知財高裁平成27年(行ケ)10113

タダラフィルの特定用量製剤(シアリス錠)特許: 知財高裁平成27年(行ケ)10113 【背景】 被告(イコス)が保有する「単位製剤」に関する特許(第4975214号; WO2000/066099; 存続期間満了日2020.4.26)の無効審判請求を不成立とした審決(無効2013-800243)の取消訴訟。争点は進歩性の有無。 請求項1(本件発明1): 1日あたり20mgの総用量を上限として,...
*Pharma/IP news

ヤクルト・デビオファームがエルプラット® (オキサリプラチン)後発品販売の日本化薬に対して製剤特許侵害訴訟を提起

(株)ヤクルト本社およびデビオファーム社は、ヤクルト本社が製造販売する抗悪性腫瘍剤オキサリプラチン-販売名「エルプラット®点滴静注液50mg」、「エルプラット®点滴静注液100mg」、および「エルプラット®点滴静注液200mg」の後発医薬品の製造販売承認を取得し販売を行っている日本化薬(株)に対し、デビオファーム社が保有しヤクルト本社に実施権を許諾している製剤特許(特許第4430229号)の侵害を...
*Case2016

2016.03.09 「ホスピーラ v. デビオファーム」 知財高裁平成27年(行ケ)10105

「からなる」の解釈: 知財高裁平成27年(行ケ)10105【背景】被告(デビオファーム)が保有する「オキサリプラティヌムの医薬的に安定な製剤」に関する特許登録(第3547755号)の無効審判請求を不成立とした審決(無効2014-800083)の取消訴訟。争点は明確性要件の有無及びサポート要件の有無である。請求項1:濃度が1ないし5mg/mlでpHが4.5ないし6のオキサリプラティヌムの水溶液からな...
*Pharma/IP news

バクスアルタ社が国内臨床試験中emicizumabの製造・使用を特許侵害にあたるとして中外製薬を提訴

中外製薬のニュースリリースによると、中外製薬が臨床開発中の血友病Aに対する新薬候補物質「emicizumab」(開発コード:ACE910)が、バクスアルタ社保有の特許第4313531号に触れるとし、上記emicizumabの製造、使用、譲渡、輸出、譲渡の申出の差止め、ならびに廃棄を求める訴えがバクスアルタ社により東京地裁において提起されたとのことです。原告は、臨床試験のための日本国内でのemici...
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