Legal Issues

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*Pharma/IP news

「知的財産、遺伝資源及び関連する伝統的知識に関するWIPO条約」の最終文書が世界知的所有権機関(WIPO)で採択 ― 特許出願における遺伝資源等の出所開示義務化へ ―

2024年5月13日から約2週間にわたりジュネーブで開催されていた遺伝資源及び伝統的知識に関する世界知的所有権機関(WIPO)外交会議は、最終日である5月24日、"WIPO TREATY ON INTELLECTUAL PROPERTY, GENETIC RESOURCES AND ASSOCIATED TRADITIONAL KNOWLEDGE"(知的財産、遺伝資源および関連する伝統的知識に関す...
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*Case2024

2024.03.26 「フマキラー v. アース製薬」 知財高裁令和5年(行ケ)10057 ― 優先権主張の効果、補正・訂正要件、実施可能要件の交差点 ―

Summary 本件は、フマキラー(原告)が、アース製薬(被告)が特許権者である特許第6539407号に対する無効請求不成立審決の取消しを求めた事案であり、実施例補充型の国内優先権主張の効果が認められるかどうかが実質的な争点であった。 知財高裁は、「人工乳首事件」東京高裁判決の説示を踏襲しつつ、「後の出願の特許請求の範囲に記載された発明の要旨とする技術的事項が、先の出願の当初明細書等に記載された技...
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*Pharma/IP news

久光製薬 サロンパス®(Salonpas®)というブランド

5月18日はサロンパス®の日。 5と18で「こ(5)りをいや(18)す」と読む語呂合わせから、この記念日は、一般社団法人 日本記念日協会によって正式に登録されています。 Fubuki ということで、しばしばお世話になっているサロンパス®についてあれこれ調べてみました。 サロンパス®は、久光製薬が製造販売している鎮痛消炎プラスター剤(一般用医薬品)の商品名です。 サロンパス®という名称は、その主成分...
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*Case2024

2024.05.16 「A v. 特許庁長官」 東京地裁令和5年(行ウ)5001 ― 発明者は自然人に限られる。AI発明をめぐる実務上の懸念に対し立法論の検討が期待されると付言 ―

Summary Stephen Thaler博士のAIコンピュータ「DABUS」が生み出した発明について「DABUS」を発明者とした特許出願の発明者適格が争われた訴訟で、東京地裁は、発明者は自然人に限られるものと解するのが相当であり、自然人の氏名を記載するよう命じられた原告が補正をしなかったことにより特許庁長官が本件出願を却下する処分をしたことは適法であると認めるのが相当であるとして、原告の請求を...
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*Case2024

2024.03.21 「大塚製薬 v. トーアエイヨー・ニプロ・東和薬品」 知財高裁令和4年(行ケ)10084 ― サムスカ®の有効成分トルバプタンに関する医薬用途発明の進歩性 ―

Summary 本件は、発明の名称を「重症心不全の治療方法およびその薬剤」とする特許第4771937号の特許権者である大塚製薬(原告)が、本件特許を無効と判断した審決を不服として、その取消しを求めた事案である。 知財高裁は、進歩性欠如を理由として本件特許を無効であると判断した本件審決を支持し、大塚製薬の請求を棄却する判決をした。 この事件には、バソプレシン V2-受容体拮抗薬であるトルバプタン(T...
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*Case2024

2024.03.18 「テバ・東和薬品・日医工・日本ケミファ・ヘキサル v. ジー.ディー.サール」 知財高裁令和4年(行ケ)10127, 10128, 10129, 10130, 令和5年(行ケ)10027 ― セレコキシブ組成物特許の訂正事項とプロダクト・バイ・プロセス表現の難しさ ―

Summary 本件は、ジー.ディー.サール(被告)が保有する「セレコキシブ組成物」に関する特許に対する無効審判請求不成立審決を取り消す前訴判決の差戻し審判で、特許庁は、被告による本件訂正を認め、テバ、東和薬品、日医工、日本ケミファ、ヘキサル(原告ら)の主張する無効理由はいずれも理由がないとして審判請求は成り立たない旨の審決(本件審決)をしたため、原告らが審決の取消しを求めて提起した訴訟である。 ...
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*Case2024

2024.03.27 「東亜産業 v. neo ALA」 知財高裁令和5年(ネ)10086 ― 控訴棄却判決、差止め及び廃棄請求について仮執行宣言(5-アミノレブリン酸リン酸塩事件) ―

Summary 発明の名称を「5-アミノレブリン酸リン酸塩、その製造方法及びその用途」とする本件特許を保有する被控訴人(neo ALA)が、控訴人(東亜産業)による各控訴人製品の製造、譲渡等が特許権の侵害に当たると主張して、控訴人に対し、その差止め等を求めた特許権侵害差止請求事件で、知財高裁は、被控訴人の請求を全部認容した原判決は相当であり、本件控訴は理由がないからこれを棄却することとし、また、原...
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*Topics

「知的財産推進計画 2024」の策定に向けた意見 ― 医薬品の臨床試験データを保護する制度(データ保護制度)の法制度化を要望 ―

知的財産戦略本部では、同本部の下におかれた構想委員会において「知的財産推進計画 2024」の策定に向けた検討を進めており、今後、「知的財産推進計画 2024」の策定に向けた検討に役立てるため、パブリック・コメントを募集しています(「知的財産推進計画2024」の策定に向けた意見募集参照。募集期間:令和6年2月26日~令和6年3月27日)。 Fubuki 匿名なので受け付けてもらえないかもしれませんが...
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*Pharma/IP news

韓国薬事法改正 医薬品の再審査制度を廃止し、イノベーティブ医薬品創出を促進する臨床試験資料保護制度(データ保護制度)新設へ 後れを取る日本

2024年2月20日、韓国の薬事法の一部改正法(法律第20328号)が公布されました。 この法律は、公布後1年が経過した日(2025年2月21日)から施行します。 この改正法において注目すべきポイントは、新規医薬品の承認時に先発医薬品メーカーにより提出された臨床試験資料をもとに後発医薬品を承認申請することを一定期間禁止する臨床試験資料保護制度(いわゆる「データ保護制度」、第31条の6)を新設し、一...
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*Case2024

2024.01.16 「ユーピー ケミカル v. バーサム マテリアルズ」 知財高裁令和4年(行ケ)10097 ― 化学物質名の記載が特許法29条1項3号の「刊行物に記載された発明」であること(引用発明の適格性)の判断基準 ―

Summary 「ジイソプロピルアミノシラン」に係る特許発明の新規性等が争点となった無効請求不成立審決取消訴訟で、引用文献には、同物質が記載されているといえるものの、その製造方法に関する記載がないことから、同物質を特許法29条1項3号の「刊行物に記載された発明」として認定することの可否が問題となった。 知財高裁は、引用文献に接した本件優先日前の当業者が、思考や試行錯誤等の創作能力を発揮するまでもな...
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*Pharma/IP news

USPTO、人工知能(AI)が関与する特許の発明者(inventorship)に関する詳細なガイダンスを公表

米国特許商標庁(USPTO)は、2024年2月12日、人工知能(AI)が関与する特許の発明者に関する詳細なガイダンスを公表し、翌13日に連邦官報(Federal register)へ掲載しました。このガイダンスは、AIが発明の創作に関与した場合に、発明者をどのように決定すべきかを示しています。 2024.02.13 A Notice by the Patent and Trademark Offi...
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*Case2023

2023.11.22 「X v. 特許庁長官」 知財高裁令和5年(行ケ)10059 ―人為的取決めであって自然法則を利用したものとはいえないとして発明該当性(特許法2条1項)を否定した事例―

1.背景 本件(令和5年(行ケ)10059)は、発明の名称を「患者保有分項目を設けた処方箋と患者保有の医薬品を含めた投与日数算定の一方式」とする特許出願(特願2021-89621号。以下、「本願」という)についての拒絶査定不服審判において「本件審判の請求は、成り立たない。」とした特許庁の審決(以下「本件審決」という。)の取り消しを求めて、出願人Xが提起した拒絶審決取消訴訟である。 本願発明(請求項...
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*Case2024

Seagen社の抗体薬物複合体(ADC)特許と第一三共 Enhertu®(エンハーツ)を巡る特許紛争 特許付与後レビュー(PGR)において米国特許商標庁がSeagen社特許を無効と判断

1.第一三共の発表と補足説明 2024年1月17日、第一三共は、第一三共が米国特許商標庁(USPTO)に請求していたSeagen社の米国特許10,808,039(以下「'039特許」)の有効性を審査する特許付与後レビュー(Post Grant Review、以下「PGR」)において、米国特許商標庁が'039特許は無効であるとの決定を下したと発表しました。 2024.01.17 第一三共 press...
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*Case2023

2023.10.04 「アストラゼネカ v. 日本ジェネリック・東亜薬品」 知財高裁令和5年(ネ)10012 ― 医療用医薬品シムビコート タービュヘイラーの形態の商品等表示該当性、混同を否定した不正競争行為差止等請求事件判決 ―

Summary 本件は、医療用医薬品シムビコート®タービュヘイラー®(控訴人商品)の形態と類似した形態の後発医薬品(被控訴人商品)を製造販売している東亜薬品及び日本ジェネリック(被控訴人ら)の行為は不競法2条1項1号の不正競争行為(周知表示混同惹起行為)に該当するなどと主張して、アストラゼネカ(控訴人)が、被控訴人らに対して、被控訴人商品の譲渡等の差止め及び廃棄を求めるとともに、損害賠償金の支払を...
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*Pharma/IP news

BMS スプリセル®錠(一般名:ダサチニブ水和物)の後発品を巡る特許権侵害訴訟で東京地裁が沢井製薬のダサチニブ錠の製造販売行為を禁止する仮処分命令を発出 ― 本当の問題点 ―

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社(以下「BMS Japan」)のプレスリリースによると、2023年11月28日、東京地方裁判所から、沢井製薬に対し、BMS Japan が製造販売承認を取得している「スプリセル®錠 20 mg/50mg」(一般名:ダサチニブ水和物)の後発医薬品である沢井製薬の「ダサチニブ錠 20mg/50mg 「サワイ」」(対象製品)に関し、当該製品に係る製造販売行為等を禁...
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*Pharma/IP news

FDAのOrange Book(オレンジブック)に不適切?に収載された100件以上の特許、製薬企業10社にFTCが警告

2023年11月7日、米国連邦取引委員会(FTC)は、喘息用吸入薬、エピネフリン自動注射器、およびその他の医薬品について製薬企業が保有する100件以上の特許が、米国食品医薬品局(FDA)が発行する「Orange Book」に不適切または不正確に収載されているとして、製薬企業10社に対して異議を唱える通知をしたことを発表しました。 2023.11.07 Federal Trade Commissio...
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*Pharma/IP news

TRIPS waiverのCOVID-19診断薬と治療薬への拡大議論の鍵となると期待されていた米国国際貿易委員会(USITC)の調査報告書が発表される

2023年10月17日、米国国際貿易委員会(USITC)は、「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(Trade-Related Aspects of Intellectual Property Rights Agreement; TRIPS)」の一時的な適用除外/履行義務免除(以下、「TRIPS waiver」)をCOVID-19ワクチンだけでなく診断薬及び治療薬にも拡大するか否かという問題に関...
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*Case2023

2023.08.29 「P1 v. 全星薬品工業」 大阪地裁令和2年(ワ)12107 ― 顧問が共同発明者として認められた塩酸アンブロキソール徐放性OD錠職務発明相当対価請求事件 ―

1.はじめに 2015年7月10日に、職務発明制度の見直しを含む「特許法等の一部を改正する法律」(平成27年法律第55号)が公布され、2016年4月1日に施行された。 この法律改正により、職務発明制度を定めた特許法35条の「相当の対価」の表現が「相当の利益」に変更され、さらに、手続きが適正である限り、使用者と従業者があらかじめ定めた契約などが尊重されることとなった。 特許庁: 職務発明制度の概要(...
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*Pharma/IP news

MSDが沢井/メディサ新薬シタグリプチンリン酸塩錠(ジャヌビアⓇ錠後発医薬品)の製造販売承認に対し特許権侵害の差止仮処分命令申立て

ジャヌビアⓇ錠100mg/50mg/25mg/12.5mg(一般名:シタグリプチンリン酸塩水和物, Sitagliptin Phosphate Hydrate)の後発医薬品であるメディサ新薬株式会社(サワイグループホールディングス株式会社の子会社、以下「メディサ新薬」)のシタグリプチン錠100mg/50mg/25mg/12.5mg「サワイ」(以下「シタグリプチン製剤」)が2023年8月15日に製造...
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*Pharma/IP news

ブリストル・マイヤーズ スクイブが沢井製薬ダサチニブ錠の効能追加販売に対し特許権侵害の差止仮処分命令申立て

2023年10月4日、スプリセルⓇ錠20mg/50mg(一般名:ダサチニブ水和物)の後発医薬品である沢井製薬のダサチニブ錠20mg/50mg「サワイ」(以下「対象製品」という。)の「効能又は効果」に「慢性骨髄性白血病」が追加承認されましたが(2023.10.04 沢井製薬 press release: ダサチニブ錠 20mg/50mg「サワイ」 - 「効能又は効果」「用法及び用量」追加承認取得のお...
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*Case2023

機能的表現抗体クレイムの終焉か ―Amgen事件米国最高裁判決を受けBaxalta社の抗体特許を無効とする判決(Baxalta v. Genentech CAFC 2022-1461)―

2023年9月20日、Genentech社の血友病A治療薬HemlibraⓇ(有効成分は抗factor IXa/X バイスペシフィック抗体であるemicizumab)が米国特許第7,033,590(以下、'590特許)を侵害しているとして、Baxalta社がGenentech社を訴えていた事件1)2)について、米国連邦巡回区控訴裁判所(CAFC)は、実施可能要件違反を理由に'590特許は無効である...
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*Case2023

2023.03.24 「東海医科 v. A」 東京地裁令和4年(ワ)5905 ― 体外と体内の狭間、組み合わせの物と方法の狭間、医療と産業の狭間で ―

Summary 本稿は、東京地裁令和4年(ワ)5905 損害賠償請求事件を紹介し、この事件を題材に、「被告行為は、A剤とB剤を別々に投与するものだったとしても、『A剤とB剤を含有する組成物』をクレイムとする本件特許発明に係る特許権を侵害する」との主張に踏み込むための理屈を立てることは可能なのか、本件特許発明がどのようなクレイムであったなら、被告行為が特許権の侵害であると問える可能性を高めることがで...
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*Topics

【アンケート】パテントリンケージとして運用されている二課長通知の問題点は何だと思いますか?

アンケートへご協力いただきまして、誠にありがとうございました。 日本のパテントリンケージ制度に関心のある76名の方々から、計501件もの回答をいただき、多くの方々がどのような問題意識を持っているのかが明らかになりました。 アンケートの結果: 最も得票数が多かった問題点は、「二課長通知に基づく判断過程・判断理由は、公表されないだけでなく、当事者にも伝えられないため、透明性が欠如していること、公平性が...
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*Pharma/IP news

レクサプロ®(エスシタロプラムシュウ酸塩)の割線入り錠剤に関する登録意匠と後発医薬品の錠剤の形状

錠剤のデザインといったらどのようなものを思い浮かべますか。 この記事では、エスシタロプラムシュウ酸塩を有効成分とするレクサプロ®錠(先発品)の形状デザイン(割線入り錠剤)を保護する持田製薬の意匠権の内容と、レクサプロ®錠の後発品の形状デザインを確認していきます。 各社、どのような錠剤の形状デザインを採用しているのでしょうか。 1.はじめに 持田製薬は、ルンドベック社が創製した選択的セロトニン再取り...
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*Case2023

2023.07.28 「neo ALA v. 東亜産業」 東京地裁令和4年(ワ)9716(5-アミノレブリン酸リン酸塩事件) - 製品には特許発明に係る化学物質を含むがその純度は低いと主張して発明の技術的範囲の属否を争った事例 -

Summary 「5-アミノレブリン酸リン酸塩」を巡る特許権侵害訴訟で、東京地裁は、neo ALA(原告)の請求を認め、東亜産業(被告)による各製品の製造等の差止め及び廃棄を命じる判決を言い渡した。 本件発明は新規な化学物質の発明であるところ、被告は、「各被告製品は、5-アミノレブリン酸リン酸塩を含んでいるものの、単離されておらず、高純度のものではないから、本件発明を充足しない」と主張した。 しか...
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*Case2023

2023.07.13 「共和薬品工業・日医工 v. 協和キリン」 知財高裁令和4年(行ケ)10064 - イストラデフィリンの結晶発明 溶解性と安定性のトレードオフ(阻害要因)により進歩性が肯定された事例 -

Summary パーキンソン病治療剤ノウリアスト®(一般名:イストラデフィリン)の結晶発明に係る協和キリンの特許第4606326号についての無効請求不成立審決の取消訴訟で、裁判所は、原告ら(共和薬品工業及び日医工)の取消事由(進歩性欠如及びサポート要件違反)は理由がないとして、原告らの請求を棄却する判決を言い渡した。 裁判所は、溶解性と安定性に課題があった化合物1(イストラデフィリン)について、溶...
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*Case2023

2023.04.06 「グリーンクロス v. シャイアー」 知財高裁令和4年(行ケ)10010 - 医薬用途発明の優先権の効果が認められるには?/本件特許はイズロン酸-2-スルファターゼ脳室内投与製剤(ムコ多糖症II型治療剤ヒュンタラーゼ®)の障害となるのか? -

Summary 本件は、シャイアーの特許(第6466538号)に対して、グリーンクロスがした無効請求の不成立審決取消訴訟である。 知財高裁は、基礎出願2には本件発明の効果が実質的に記載されていたとは認められないとして、審決による優先権の判断は誤りであったと判断したものの、それをもって直ちに本件審決を取り消すべきという結論において理由はないと判断した。 さらに、知財高裁は、その他の進歩性の判断の誤り...
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*Pharma/IP news

「知的財産推進計画2023」の策定に向けた製薬業界から寄せられた意見・・・製薬業界はどのような課題を抱え、どのような施策を政府に求めているのか

2023年6月9日、内閣府知的財産戦略推進事務局は、知的財産戦略本部による「知的財産推進計画2023」を公表しました。 知的財産推進計画2023の概要 知的財産推進計画2023 知的財産戦略本部 副題「~多様なプレイヤーが世の中の知的財産の利用価値を最大限に引き出す社会に向けて~」のとおり、その実現に向けて、今後、知財戦略を推進する際に重要となる政策課題と重点10 施策を着実に実行していくとしてい...
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*Pharma/IP news

不正競争防止法等の一部を改正する法律案が国会で可決成立 - 裁定関係書類の閲覧制限についての改正 -

2023年6月7日、不正競争防止法等の一部を改正する法律案が国会で可決成立しました。 「知的財産の適切な保護及び知的財産制度の利便性の向上並びに国内外における事業者間の公正な競争の確保を図るため、他人の商品の形態の模倣となる対象行為の拡充及び商標権者の同意に基づく類似する商標の登録制度の創設を行うとともに、意匠の新規性喪失の例外の適用に係る証明手続の簡素化及び特許等の国際出願に係る優先権主張の手続...
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*Pharma/IP news

G7広島・サミット - 将来のパンデミック等の脅威に対抗するための国際的取組へのコミットメント -

2023年5月19日から21日までの3日間、広島で「G7広島サミット」が開催されました。 G7広島サミット公式 HP URL: やはり、核兵器のない世界という目標に向けた軍縮・不拡散の取組を強化する協議や、ロシアの違法な侵略戦争に直面する中でのウクライナ情勢の問題についての議論が大きなニュースではありますが、その成果文書である「G7広島首脳コミュニケ(G7 Hiroshima Leaders’ C...
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*Case2023

【速報】2023.05.18 「Amgen v. Sanofi」 米国最高裁No. 21–757 - Amgenの抗PCSK9抗体特許 実施可能要件非充足を理由に無効としたCAFC判決を米国最高裁も支持 -

2023年5月18日、米国最高裁判所は、Gorsuch判事による全会一致の意見として、Amgenの抗PCSK9抗体に関する米国特許8,829,165及び8,859,741は実施可能要件(enablement requirement)を満たさないから無効であるとした米国連邦巡回区控訴裁判所(CAFC)の判決を支持しました。 May 18 2023 Adjudged to be AFFIRMED. G...
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*Case2023

2023.05.10 「ニプロ v. エーザイ」 知財高裁令和4年(ネ)10093 特許権侵害差止請求権等の不存在確認請求控訴事件(エリブリンメシル酸塩事件) - 法治主義に反する状況? 問われる日本版パテントリンケージ制度 -

>原判決記事 1.はじめに 本判決(知財高裁令和4年(ネ)10093)は、抗悪性腫瘍剤ハラヴェン®(有効成分: エリブリンメシル酸塩)の後発医薬品の承認申請を行ったニプロ(控訴人)が、エーザイ(被控訴人)が有する本件各特許権による差止請求権及び損害賠償請求権の不存在確認、並びに当該医薬品が本件各発明の技術的範囲に属しないことの確認を求めた控訴審判決である。 知財高裁は、ニプロの後発医薬品の製造販売...
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*Case2023

2023.04.19 Amgen v. Sandoz CAFC 2022-1147, 2022-1149, 2022-1150, 2022-1151 乾癬治療薬Otezla®(アプレミラスト)の米国ANDA訴訟 - 公知ラセミ混合物からエナンチオマーの非自明性(進歩性) -

Summary アムジェン社が販売する乾癬治療薬Otezla®(有効成分: アプレミラスト)の米国ANDA訴訟で、2023年4月19日、CAFCは、ラセミ混合物として記載された先行文献からエナンチオマー(立体的に純粋なアプレミラストを含む医薬組成物)の非自明性を認めた米ニュージャージー州連邦地裁の判断を支持した。 CAFCは、当業者であれば立体的に純粋なアプレミラストを含む医薬組成物を作ろうと試み...
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*Pharma/IP news

EUにおける医薬品関連規則の抜本的改革案 - 医薬品の薬事規制上のデータ保護(RDP)の改革はイノベーションのための効果的なインセンティブとなるか -

2023年4月26日、欧州委員会は、EUの医薬品に関する法律を、より機動的で柔軟性があり、EU全域の市民や企業のニーズに適応したものにするために、20年以上ぶりの大規模な改革を提案すると発表しました。 2023.04.26 press release: European Health Union: Commission proposes pharmaceuticals reform for mor...
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*Pharma/IP news

米国通商代表部(USTR) 2023年スペシャル301条報告書(2023 Special 301 Report) - 日本の薬価制度やパテントリンケージ、特許延長制度等の問題にステークホルダーから懸念の声 -

1.スペシャル301条報告書(Special 301 report)とは スペシャル301条報告書(Special 301 report)とは、1974年米国通商法182条(IDENTIFICATION OF COUNTRIES THAT DENY ADEQUATE PROTECTION, OR MARKET ACCESS, FOR INTELLECTUAL PROPERTY RIGHTS)に基づ...
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*Case2023

2023.03.22 「東亜産業 v. neo ALA」 知財高裁令和4年(行ケ)10091(5-アミノレブリン酸リン酸塩事件) - 刊行物に新規化学物質の発明が記載されているといえるか(引用発明の適格性)の判断基準 -

Summary 5-アミノレブリン酸リン酸塩(5-ALAホスフェート)に係る特許発明の新規性が争点となった審決取消請求事件で、引用文献には、同物質が記載されているといえるものの、その製造方法に関する記載が見当たらないことから、同物質を引用発明として認定することの可否が問題となった。 知財高裁は、引用文献からは同物質を引用発明として認定することはできないと判断し、本件発明は引用発明に対して新規性を欠...
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*Pharma/IP news

小野薬品工業、BMS社、ダナ・ファーバー癌研究所 抗PD-1/PD-L1抗体関連特許に関する全世界での訴訟で全面的和解へ

>(9)から続く 2023年4年7日の小野薬品工業からのプレスリリースによると、小野薬品工業、ブリストル マイヤーズ スクイブ(以下「BMS社」)及びダナ・ファーバー癌研究所(Dana-Farber Cancer Institute)は、米国で「本庶・フリーマン特許」、日本で「本庶特許」と認知されている抗PD-1/PD-L1抗体関連特許に関する全世界での訴訟等について、全面的に和解する契約を締結し...
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*Case2022

2022.12.20 「アストラゼネカ v. 日本ジェネリック・東亜薬品」 東京地裁令和2年(ワ)19198 ― 医療用医薬品シムビコート タービュヘイラーの形態は出所表示機能を有しないとして商品等表示該当性を否定した不正競争行為差止等請求事件判決 ―

1.背景 本件(東京地裁令和2年(ワ)19198)は、気管支喘息用の医療用医薬品である原告商品を製造販売する原告アストラゼネカが、原告商品の形態は商品等表示に当たり、被告東亜薬品が当該商品等表示に類似した形態を商品等表示として使用した後発医薬品である被告商品を製造し、被告日本ジェネリックがこれを販売する行為は、不正競争防止法2条1項1号の不正競争行為に該当するなどと主張して、被告らに対し、被告商品...
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*Pharma/IP news

抗PD-1抗体に関する本庶特許の発明者を巡る米国での裁判、そして日本・・・(9)・・・さらに欧州でも(2)

>(8)から続く 抗PD-1抗体等に関する特許(いわゆる「本庶特許」)の特許権者である本庶佑氏(Tasuku Honjo)及び小野薬品工業(Ono Pharmaceutical)とダナ・ファーバー癌研究所(Dana-Farber Cancer Institute)のゴードン・フリーマン氏(Gordon Freeman)との間で争われている共同発明者を巡る裁判。 前回記事では、欧州でも、「本庶特許」...
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*Case2023

2023.01.26 「リジェネロン v. アムジェン」 知財高裁令和3年(行ケ)10093 ―「参照抗体と競合する」抗体クレームのサポート要件充足性と発明特定事項の意義―

Summary 抗PCSK9モノクローナル抗体アリロクマブ(alirocumab)を有効成分とするサノフィの高コレステロール血症治療剤プラルエント®を特許権侵害訴訟で販売停止に追い込んだアムジェンの抗体特許に対して、今度はリジェネロンが同特許の無効を求めて再挑戦してきた無効請求不成立審決取消訴訟で、サノフィとの別件訴訟でアムジェン勝訴判決を下してきた知財高裁は、一転、リジェネロンが主張した取消事由...
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*Pharma/IP news

抗PD-1抗体に関する本庶特許の発明者を巡る米国での裁判、そして日本・・・(8)・・・さらに欧州でも・・・

>(7)から続く 抗PD-1抗体等に関する特許(いわゆる「本庶特許」)の特許権者である本庶佑氏(Tasuku Honjo)及び小野薬品工業(Ono Pharmaceutical)とダナ・ファーバー癌研究所(Dana-Farber Cancer Institute)のゴードン・フリーマン氏(Gordon Freeman)との間で争われている共同発明者を巡る裁判。 米国、そして日本 米国での裁判では、...
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*Pharma/IP news

パンデミックの予防、準備、対応に関するWHO条約、協定、その他の国際文書「WHO CA+」の合意に向けた政府間交渉の基礎となるゼロ ドラフト

1.「WHO CA+」の背景 「WHO CA+」とは、COVID-19パンデミックへの対応において国際社会(=「WHO」と言い換えることができるかもしれません)が連帯と公平性を示すことができなかったことを踏まえ、WHOの政府間交渉機関(Intergovernmental Negotiating Body (INB))において起草され、現在議論されている、パンデミックの予防、準備、対応に関して加盟国...
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*Case2023

2023.01.12 「東和薬品・共和薬品工業・日医工 v. 協和キリン」 令和3年(行ケ)10155, 10157・・・パーキンソン病治療剤ノウリアスト®の医薬用途発明の特許性 引用文献記載は「実証的でない」と判断

Summary パーキンソン病治療剤ノウリアスト®(一般名:イストラデフィリン)の医薬用途発明に係る協和キリンの特許第4376630号についての無効請求不成立審決の取消訴訟で、裁判所は、原告ら(東和薬品、共和薬品工業、日医工)の取消事由(新規性の欠如、進歩性の欠如等)は理由がないとして、原告らの請求を棄却する判決を言い渡した。 その判断は、引用文献(発明者らが共著者であった)の考察の記載は試験結果...
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*Case2022

2022.12.21 「ツールゲン v. 特許庁長官」 知財高裁令和3年(行ケ)10129・・・CRISPR-Cas9ゲノム編集を真核細胞で初実証したというToolGen社の発明の進歩性

Summary 知財高裁は、ToolGen社のCRISPR-Cas9によるゲノム編集に関する発明はCharpentier博士とDoudna博士が2012年のScience誌にて発表したCRISPR-Cas9によるゲノム編集に関する論文によって進歩性を欠くとした拒絶審決を支持する判決を言い渡した。 ToolGen社は、米国において、CRISPR-Cas9によるゲノム編集に関する先発明を争っている。 ...
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*Case2022

2022.12.13 「中外製薬 v. 沢井製薬・日医工」 知財高裁令和4年(ネ)10065・・・エルデカルシトール前腕部骨折抑制医薬用途発明の新規性を否定(エディロール®後発医薬品に対する特許権侵害差止等請求控訴事件)

Summary 骨粗鬆症治療剤エディロール®カプセルの有効成分エルデカルシトールの前腕部骨折抑制剤に関する医薬用途発明(特許第5969161号)に係る特許権を保有する中外製薬が、沢井製薬及び日医工がその後発医薬品を製造・販売する行為は侵害に当たると主張して、その差止・廃棄を求めた事件。 原審は、本件発明はいずれも乙1文献に記載された発明に基づき新規性が欠如し、本件訂正によってもその無効理由は解消さ...
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*Case2022

2022.11.28 「沢井製薬 v. 東レ」 知財高裁令和4年(行ケ)10046; 10048; 10049・・・レミッチ®用途特許延長登録に関する前訴判決拘束力の理解の誤り及び手続上の瑕疵の存在を主張する沢井の審決取消請求を棄却

本件(令和4年(行ケ)10046; 令和4年(行ケ)10048; 令和4年(行ケ)10049)は、東レ(被告)が保有する「止痒剤」に関する特許第3531170号に係る特許権の存続期間延長登録(特願2015-700061; 2017-700309; 2017-700310)に対して沢井製薬(原告)がした無効審判請求(無効2020-800002号事件; 無効2020-800003号事件; 無効2020...
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*Case2022

2022.12.13 「中外製薬 v. 沢井製薬・日医工」 知財高裁令和3年(行ケ)10066・・・「技術常識によれば当業者は認識するものといえる」エルデカルシトール前腕部骨折抑制医薬用途発明の新規性を否定

Summary 中外製薬及び大正製薬の「エルデカルシトールを含有する前腕部骨折抑制剤」に関する医薬用途発明に係る特許第5969161号の無効審決取消請求事件。 本件各訂正発明は「非外傷性である前腕部骨折を抑制するための」医薬組成物であるところ、公知の甲1発明では特定されていなかった本件各訂正発明の各相違点が、甲1発明との実質的な相違点といえるか否か(新規性の判断)が争われた。 知財高裁(第3部)は...
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*Pharma/IP news

WTO TRIPS理事会 COVID-19診断薬・治療薬への「TRIPS waiver」拡大議論 決議延期を勧告

2022年12月16日、WTOのTRIPS理事会は、COVID-19診断薬・治療薬への「TRIPS waiver」拡大議論の決議の延期を勧告しました。 2022.12.16 WTO TRIPS理事会: PARAGRAPH 8 OF THE MINISTERIAL DECISION ON THE TRIPS AGREEMENTADOPTED ON 17 JUNE 2022 2022.12.16 WT...
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*Case2022

2022.11.14 「バイオセレンタック v. コスメディ製薬」 知財高裁令和3年(行ケ)10089・・・ヒアルロン酸溶解型マイクロニードル製剤を巡る特許紛争

Summary コスメディ製薬の溶解型マイクロニードル製剤は、生体親和性の高いヒアルロン酸を基材とした微細なニードル(針)が整列したシート状に成形されたもの。皮膚に貼付することで、ニードルが直接皮膚の内部に入り、溶解・浸透する。 バイオセレンタックも、溶解型マイクロニードル等のDDS技術をもとに経皮吸収製剤等の開発を行っており、溶解型マイクロニードル製剤を巡って、同社が保有する特許第4913030...
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