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*Case2022

2022.09.21 「興和 v. 東和薬品」 知財高裁令和4年(ネ)10052 ピタバスタチン製剤の特許権侵害損害賠償等(総額約188億円)請求事件・・・当初差止請求事件から一転、興和敗訴(東和勝訴)となった原因とは

Summary ピタバスタチンを有効成分とする高コレステロール血症治療剤リバロ®の後発医薬品の製造・販売行為がピタバスタチン製剤に関する特許権(特許第5190159号)を侵害するなどと主張して、興和が、東和薬品に対し、損害賠償金等の支払を求めた事件の控訴審。 東和薬品による当該後発医薬品の販売開始(2013年12月)から約9年が経とうとしている。当初の差止請求事件では興和が勝訴しており、その後提...
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*Pharma/IP news

第一三共、NovartisのBRAF阻害剤Tafinlar®に対する米国特許権侵害訴訟で損害賠償金と9%のロイヤルティの支払いを命じる判決を勝ち取る

2022年9月30日の第一三共のプレスリリース「Novartis社との特許係争に関するお知らせ」によると、第一三共は、Novartis社のBRAF阻害剤Tafinlar®(有効成分: dabrafenib)に関して、2022年3月に閉鎖した第一三共の米国子会社であるPlexxikon社が保有する米国特許9,469,640及び9,844,539を侵害しているとして、Plexxikon 社が2017年...
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*Pharma/IP news

“Inventors” must be human beings. 発明者AI(”DABUS”)の特許出願を拒絶した米国特許商標庁の判断を米国連邦巡回区控訴裁判所も支持 Thaler氏は大法廷での再審理申立てへ

アンケートにご協力いただけたらとてもうれしいです Stephen Thaler博士(以下、Thaler氏)は、彼のArtificial intelligence("AI")コンピュータである"DABUS"が生み出した発明について、"DABUS"を発明者として特許出願し、多くの国で保護を求めようとしています()。 2022年8月5日、米国連邦巡回区控訴裁判所は、特許法には「発明者(...
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*Pharma/IP news

Seagen社の抗体薬物複合体(ADC)特許と第一三共「Enhertu®(エンハーツ)」を巡る特許紛争 米国特許商標庁が特許付与後レビュー手続きを進めないことを決定

1.第一三共のプレスリリース 2022年7月19日付の第一三共プレスリリース(当社ADC製品に関するSeagen社との特許係争に関するお知らせ)によると、第一三共が米国特許商標庁に請求していたSeagen社の米国特許 10,808,039(以下「'039特許」)の有効性を審査する特許付与後レビュー(Post Grant Review、以下「PGR」)について、米国特許商標庁がSeagen社の...
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*Case2022

2022.03.08 「ノバルティス v. アストラゼネカ」 知財高裁令和3年(行ケ)10041・・・COPD治療薬の登録商標「BREZTRI」を巡る争い

Summary 知財高裁は、 アストラゼネカの登録商標「BREZTRI」に対してノバルティスが請求した無効審判事件において、 本件商標は、ノバルティスが商標権者である商標「ONBREZ」及び「BREEZHALER」に類似しない(商標法4条1項11号に該当せず) 本件商標は、ノバルティスのCOPD治療薬「OnbrezBreezhaler」(「オンブレス®吸入用カプセル150μg」及びその専用吸入...
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*Pharma/IP news

骨粗鬆症治療剤エディロール®後発品原薬の結晶形に関する特許権侵害訴訟 東京地裁が中外の訴えを棄却

2020年2月17日、沢井製薬及び日医工が、骨粗鬆症治療剤(活性型ビタミンD3製剤)エディロール®カプセル0.5µg、同0.75µg(一般名:エルデカルシトール(eldecalcitol))の後発品(『エルデカルシトールカプセル0.5μg・0.75μg「サワイ」』、『エルデカルシトールカプセル 0.5μg、0.75μg「日医工」』)の製造販売承認をそれぞれ取得しました。 これを受けて、同日、中外...
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*Case2022

2022.02.02 「沢井製薬 v. 旭化成ファーマ」 知財高裁令和2年(行ケ)10071 骨粗鬆症治療剤テリボン®(テリパラチド酢酸塩)の週1回投与特許を巡る裁判⑥

・・・特許6150846(「増悪椎体骨折抑制のための」を発明特定事項とする医薬用途発明)の進歩性を認めた審決を取り消す。 >⑤から続く 前回記事: 2021.12.09 「沢井製薬 v. 旭化成ファーマ」 知財高裁令和2年(行ケ)10069 骨粗鬆症治療剤テリボン®(テリパラチド酢酸塩)の週1回投与特許を巡る裁判⑤ 1.はじめに 旭化成ファーマが製造販売する週1回皮下投与の骨粗鬆症治療剤...
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*Pharma/IP news

公共の利益のための通常実施権の許諾を求める裁定の請求2021-1 工業所有権審議会 発明実施部会(第1回)が開催

2021年12月2日、工業所有権審議会 発明実施部会(第1回)が開催されたとのことです。議事録や議事要旨については非公開となります。裁定請求2021-1については第2回以降も引き続き議論することになったとのことです。 裁定請求2021-1については、過去記事「理研・ヘリオス・大阪大学の「網膜色素上皮細胞の製造方法」特許に公共の利益のための通常実施権の設定を求めてビジョンケアが裁定を請求・・・iP...
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*Pharma/IP news

理研・ヘリオス・大阪大学の「網膜色素上皮細胞の製造方法」特許に公共の利益のための通常実施権の設定を求めてビジョンケアが裁定を請求・・・iPS細胞を用いた世界初の臨床応用からなかなか進まないヘリオス・大日本住友による加齢黄斑変性に対する再生医療の治験

1.はじめに 理研・ヘリオス・大阪大学が特許権者である発明の名称を「網膜色素上皮細胞の製造方法」とする特許第6518878号に係る特許権を含む網膜色素上皮細胞を用いた再生医療についての独占ライセンス契約が理研-ヘリオス-大日本住友製薬の間で締結されているという状況のもと、2021年7月13日に、第三者であるビジョンケアらが、同特許権について公共の利益のための通常実施権の許諾を求める裁定の請求...
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*Case2021

2021.08.19 「マルホ v. 健栄製薬」 知財高裁令和3年(行ケ)10030; 令和3年(行ケ)10031・・・健栄製薬の登録商標「ヒルドソフト」について「ヒルドイド」に類似・混同するとのマルホの主張を認めず

>前回記事から続く 前回記事「マルホ「ヒルドイド」商標権の侵害・不正競争行為に基づき、健栄製薬「ヒルマイルド」の販売差止仮処分の申立て」 マルホは、健栄製薬の「ヒルマイルド」の販売等が、ヒルドイド®に係るマルホの商標権の侵害及び不正競争行為に該当すると主張して、2021年1月21日付で、大阪地方裁判所に、「ヒルマイルド」の販売差止等を求めて仮処分の申立てを行った(2021.01.22 マルホ p...
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*Case2021

2021.07.07 「ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア v. 国」 東京地裁令和2年(行ウ)423

1.事件の概要 本件(東京地裁令和2年(行ウ)423)は、国際特許出願(PCT/US2016/065653)をした原告(ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア)が、特許法184条の4第1項が定める優先日から2年6月の国内書面提出期間内(2018年6月11日まで)に同項に規定する明細書等の翻訳文を提出することができなかったことについて、同条4項の正当な理由があるにもか...
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*Pharma/IP news

COVID-19ワクチンの知的財産権の放棄を支持したバイデン政権と各製薬業界団体の失望・・・将来のパンデミックに対するイノベーションは誰が担うのか?

2021年5月5日、米通商代表部(USTR)のタイ代表は、WTOでの議論(TRIPS協定において定められた知的財産保護に関する規程の適用除外/履行義務免除(waiver)を求める提案)を受けて、バイデン政権がCOVID-19ワクチンの知的財産権保護の放棄(前記waiver)を支持することを発表しました。その発表に対して各製薬業界団体は反対と失望の声明を出しています。 バイデン政権の安全で効果的なワ...
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*Topics

ブログ記事を引用していただきありがとうございます!

【新規追加】 知財とパブリック・ドメイン 第1巻:特許法篇(田村 善之 編著/勁草書房(2023)) 第4章 パブリック・ドメイン保護要件としての新規性/進歩性の再構成─内在的同一について特許を認めたロシュv.アムジェン事件を端緒として[吉田広志]p146脚注15, p154脚注21  第4章は吉田先生の既発表論文掲載のようですが、脚注とはいえ、このような知的財産のバイブル的書籍にブログ...
2023.02.12 0
*Case2020

2020.07.22 「X v. アムジェン」 東京地裁平成31年(ワ)1409

腫瘍溶解性ウイルスの開発競争に特許侵害訴訟も勃発(G47Δ/DS-1647 v. T-VEC/IMLYGIC)・・・本件治験が特許法69条1項「試験又は研究のためにする特許発明の実施」に該当するか・・・ 腫瘍溶解性ウイルスの開発競争 東京大学医科学研究所の藤堂具紀教授は、がん細胞でのみ増殖可能となるよう設計された遺伝子組換え第三世代がん治療用単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)である「D...
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*Case2020

2020.06.17 「X v. アルコンリサーチ/協和キリン」 知財高裁令和元年(行ケ)10118

差戻審知財高裁判決が発明効果の顕著性を認め原告の請求棄却: 知財高裁令和元年(行ケ)10118 1.背景 本件は、協和キリン及びアルコンリサーチが保有する「アレルギー性眼疾患を処置するためのドキセピン誘導体を含有する局所的眼科用処方物」に関する特許第3068858号の無効審判請求(無効2011-800018号事件)に対する不成立審決の取消訴訟である。本件化合物を本件各発明に係る用途に適用す...
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*Pharma/IP news

参天製薬の知的財産活動の景色(2020)

参天製薬は、眼科分野に経営資源を集中しています。日本での売上に大きな貢献をしている主要製品として、アイリーア®、アレジオン®、ジクアス®が挙げられます。特に、アイリーア®(一般名:アフリベルセプト(Aflibercept))は、製造販売元であるバイエル薬品とのコ・プロモーション製品として、参天製薬が日本で601億円(2019年度)を売り上げている眼科用VEGF阻害剤であり、参天製薬の日本における売...
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*Pharma/IP news

中外 エディロール用途特許侵害で沢井・日医工を提訴

2020年5月29日付の中外製薬のプレスリリース(エディロール®カプセルに関する特許権侵害訴訟の提起について)によると、2020年5月29日、中外製薬は、骨粗鬆症治療剤(活性型ビタミンD3製剤)エディロール®カプセル0.5μg、同0.75μg(一般名: エルデカルシトール(Eldecalcitol))について、同製品の後発医薬品の製造販売承認取得者である沢井製薬および日医工に対し、中外製薬および大...
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*Pharma/IP news

2020年2月 ゼチーア®(エゼチミブ)ジェネリック承認 10社以上が参入

2020年2月17日、高脂血症治療剤ゼチーア®錠のジェネリック(昨年8月承認のAGを除く)の承認を取得したジェネリックメーカーは10社以上となりました。2020年6月の薬価基準収載・発売が見込まれます。ゼチーア®錠の再審査期間(2007年4月18日~2015年4月17日)が終了しているため、有効成分であるエゼチミブを保護する物質特許(第2803908号)の満了(5年の延長のため2019年9月14...
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*Pharma/IP news

コセンティクス(Cosentyx)®特許の延長について

コセンティクス(Cosentyx)®を保護する特許の存続期間延長について紹介するとともに、最後に延長の登録要件と効力に関して疑問に思った点に触れたい。 コセンティクス®は、ノバルティスが開発したセクキヌマブ(Secukinumab)(遺伝子組換え)を有効成分とするヒト型抗ヒトIL-17Aモノクローナル抗体製剤である。 日本では、2014年12月26日にプレフィルドシリンジ製剤である「コセンティ...
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*Pharma/IP news

レミッチ®用途特許に対するジェネリックメーカーの動き

東レが保有する「止痒剤」に関する特許(特許第3531170号)は、経口そう痒症改善剤「レミッチ®」(一般名:ナルフラフィン塩酸塩)の医薬用途発明を保護するものであり、20年の特許期間は2017年11月21日に満了したが、2017年3月の「レミッチ®OD錠2.5µg」の承認取得に基づいて、5年間の特許権存続期間延長登録を求める出願(特願2017-700154号)がされている。この特許の有効性を巡り...
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*Pharma/IP news

エビリファイ®用途特許を巡るジェネリックメーカーの動き

抗精神病薬エビリファイ®(アリピプラゾール)の特定の効能・効果(「双極性障害における躁症状の改善」、「うつ病・うつ状態(既存治療で十分な効果が認められていない場合に限る)」)を保護している、大塚製薬が保有する用途特許(日本特許第4178032号、2022年1月29日満了(さらに存続期間延長登録あり))が、複数のジェネリックメーカーからそれぞれ特許無効審判を請求されている(無効2018-80011...
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*Case2018

2018.12.27 「サノフィ v. アムジェン」 知財高裁平成29年(行ケ)10225

リーチスルー抗体クレームについての進歩性・サポート要件・実施可能要件の判断: 知財高裁平成29年(行ケ)10225 【背景】 被告(アムジェン)が保有する「プロタンパク質コンベルターゼスブチリシンケクシン9型(PCSK9)に対する抗原結合タンパク質」に関する特許(第5705288号)に対する無効審判請求不成立審決(無効2016-800004号)を不服として、原告(サノフィ)が審決取消訴訟を提起...
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*Pharma/IP news

中外がハーセプチン®バイオシミラー承認取得した第一三共とファイザーに対し用途特許侵害で差止訴訟提起

2018年10月12日付の中外製薬プレスリリースによると、抗HER2ヒト化モノクローナル抗体「ハーセプチン®注射用60」および「ハーセプチン®注射用150」のバイオ後続品(バイオシミラー)の製造販売承認取得者である第一三共とファイザーに対し、ロシュ・グループのジェネンテック社が保有する用途特許の侵害を理由として、専用実施権者である中外製薬は、ジェネンテック社とともに、10月12日付で東京地裁にバイ...
2020.04.20 6
*Case2018

2018.04.13 「日本ケミファ v. 塩野義」 知財高裁平成28年(行ケ)10182; 10184

知財高裁大合議判決「膨大な数の選択肢を有する一般式形式記載の化合物が引用発明となる場合とは」: 知財高裁平成28年(行ケ)10182; 10184 【背景】 塩野義製薬が保有していた「ピリミジン誘導体」に関する特許(第2648897号; 2017.05.28満了)無効審判請求(請求人として参加: 日本ケミファ)を不成立とする審決(無効2015-800095号)の取消訴訟。争点は、訴えの利益の有...
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*Pharma/IP news

ハーセプチン®用途特許侵害訴訟。日本化薬バイオシミラーの承認効能効果受け、中外が差止請求放棄

2018年4月11日付の中外製薬のプレスリリースによると、中外製薬は、日本化薬を被告として提起していた特許侵害訴訟について、4月10日に請求放棄の手続を執ったとのことです。中外製薬は、ジェネンテック社が保有する抗HER2ヒト化モノクローナル抗体「ハーセプチン®注射用60、同150」の乳癌治療に関する用途特許(おそらく、乳癌を治療するための医薬組成物に関する特許第5818545号と推測されます)の侵...
2020.04.20 3
*Pharma/IP news

興和による東和リバロ後発品の製造販売差止請求で東京地裁が容認判決

2017年10月11日の興和のプレスリリースによると、興和は東和薬品に対し、興和が保有する高コレステロール血症治療剤「リバロ錠」(一般名:ピタバスタチンカルシウム)」の医薬特許(特許第5190159号)の侵害を理由として、同社が製造販売する「リバロ」の後発医薬品である『ピタバスタチンCa・OD 錠 4mg「トーワ」』の製造販売の差し止めを求める訴訟を東京地裁に提起していましたが、2017年9月29...
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*Case2017

2017.02.28 「ザ・ヘンリー・エム・ジャクソン・ファンデイション v. 特許庁長官」 知財高裁平成28年(行ケ)10107

臨床効果が証明されていなければ引用発明にならない?: 知財高裁平成28年(行ケ)10107 【背景】 「乳癌再発の予防用ワクチン」に関する特許出願(特願2011-540853; 特表2012-511578; WO2010/068647)の拒絶審決(不服2014-19365)取消訴訟。争点は、引用発明の認定の適否。 請求項1: 製薬上許容される担体,配列番号2のアミノ酸配列を有するペプチドの有...
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*Case2017

2017.01.20 「デビオファーム v. 東和薬品」 知財高裁平成28年(ネ)10046

延長された特許権の効力(知財高裁大合議判決): 知財高裁平成28年(ネ)10046 (原審: 2016.03.30 「デビオファーム v. 東和薬品」 東京地裁平成27年(ワ)12414) 【背景】 「オキサリプラティヌムの医薬的に安定な製剤」に関する特許第3547755号の特許権者であるデビオファーム(一審原告)が、東和薬品(一審被告)各製品は本件発明の技術的範囲に属し、かつ、存続期間の延...
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*Case2015

2015.11.17 「特許庁長官 v. ジェネンテック」 最高裁 平成26年(行ヒ)356

特許権の存続期間の延長登録出願の登録要件についての最高裁判決(アバスチン事件): 平成26年(行ヒ)356 【背景】 被上告人(ジェネンテック)は、アバスチン®(一般名: ベバシズマブ(遺伝子組換え))についての用法及び用量に関する事項を追加することを主な変更内容とする製造販売承認事項一部変更承認(本件処分)に基づき、本件医薬品を保護する「血管内皮細胞増殖因子アンタゴニスト」に関する特許権(第...
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*Case2015

2015.06.05 「テバ v. 協和発酵キリン」 最高裁平成24年(受)1204

最高裁が知財高裁大合議判決を破棄、差戻し審理へ(プロダクト・バイ・プロセス・クレームの特許発明の技術的範囲は物同一説で判断、明確性要件に一定のハードル): 最高裁平成24年(受)1204 【背景】 「プラバスタチンラクトン及びエピプラバスタチンを実質的に含まないプラバスタチンナトリウム,並びにそれを含む組成物」に関する特許(特許第3737801号)についての特許権侵害差止請求事件において、物の...
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*Case2014

2014.12.24 「中外製薬 v. DKSH」 東京地裁平成25年(ワ)4040

均等侵害が認められた事件(オキサロールの有効成分マキサカルシトールの製造方法): 東京地裁平成25年(ワ)4040 【背景】 「ビタミンDおよびステロイド誘導体の合成用中間体およびその製造方法」に関する特許第3310301号の特許権(出願日1997年9月3日)の共有者である原告(中外製薬)が、被告(DKSH)の輸入販売に係るマキサカルシトール原薬)、並びに被告(岩城製薬、高田製薬及びポーラファ...
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*Case2014

2014.10.14 「沢井製薬 v. ベーリンガー インゲルハイム」 判定2014-600007; 2014-600008

単剤承認で延長された特許権の効力は配合剤に及ぶか?: 判定2014-600007; 2014-600008 請求人(沢井製薬)が求める請求の趣旨は、判定請求書の記載によれば、「別紙イ号製品目録に記載された医薬品は、平成15年6月25日登録に係る存続期間延長された特許第2709225号の技術的範囲に属しない、との判定を求める」というもの。 同特許はベーリンガーインゲルハイムが開発したアンジオテン...
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*Case2014

2014.05.30 「帝人 v. 特許庁長官」 知財高裁平成24年(行ケ)10399

特許権の存続期間延長登録が認められなった事例(リノコートパウダースプレー鼻用のノズル(カウンター付)): 知財高裁平成24年(行ケ)10399 【背景】 「粉末薬剤多回投与器」に関する特許権(特許第3960916号)の存続期間延長登録出願(特願2010-700060)の拒絶審決(不服2010-28132)取消訴訟。 本件処分(販売名: リノコートパウダースプレー鼻用25μg)は、粉末薬剤とし...
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*Case2014

2014.05.30 「ジェネンテック v. 特許庁長官」 知財高裁(大合議) 平成25年(行ケ)10195, 10196, 10197, 10198

特許権存続期間延長登録出願の登録要件について知財高裁大合議判決: 平成25年(行ケ)10195, 10196, 10197, 10198 【背景】 原告(ジェネンテック)は、アバスチン点滴静注用400mg/16mL及び100mg/4mL(一般名: ベバシズマブ(遺伝子組換え))について、用法及び用量に関する事項を追加することを主な変更内容とする製造販売承認事項一部変更承認(本件処分)を受け、本...
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*Case2014

2014.03.07 「レクサン v. 国」 東京地裁平成24年(行ウ)591

補正ミスに気付かず特許査定に。特許査定を取り消せるのか?: 東京地裁平成24年(行ウ)591 【背景】 「1-[(6,7-置換-アルコキシキノキサリニル)アミノカルボニル]-4-(ヘテロ)アリールピペラジン誘導体」に関する特願2007-542886(WO2006/054830; 特表2008-520653)について、出願人(原告)は、誤った内容を記載した手続補正書を提出したまま特許査定となった...
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*Case2011

2011.09.08 「フィット-イムン v. 特許庁長官」 知財高裁平成22年(行ケ)10296

花粉鼻でブロック: 知財高裁平成22年(行ケ)10296 【背景】 「ペトロラタムを基にした鼻用軟膏」に関する出願(特願2000-257825)の進歩性欠如を理由とした拒絶審決(不服2006-11063)に対する審決取消訴訟。 本願発明(請求項1): DIN51 562法による8mm2/秒(100℃)以上の粘度を有することを特徴とする飽和炭化水素の少なくとも1つの混合物及び任意な追加の少な...
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*Case2010

2010.04.15 「塩野義製薬 v. 伊藤忠ケミカル/沢井製薬」 大阪地裁平成21年(ワ)2208・平成21年(ワ)12412

フロモックス結晶特許の侵害訴訟: 大阪地裁平成21年(ワ)2208・平成21年(ワ)12412 【背景】 塩野義が保有する「フロモックス(Flomox)」(一般名:セフカペンピボキシル塩酸塩水和物)の結晶に関する特許権(特許2960790号)侵害差止請求事件。 特許請求の範囲には、X線回折測定の結果現れた30のピークの回折角と強度が示されていたが、実はそのうち2つのピークは結晶自体のものでは...
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*Case2009

2009.05.29 「武田薬品 v. 特許庁長官」 知財高裁平成20年(行ケ)10458

特67条の3第1項1号の解釈と特68条の2の解釈: 知財高裁平成20年(行ケ)10458 【背景】 徐放性モルヒネ製剤に関する特許(第3677156号)の特許権者である原告(武田薬品)が、パシーフカプセル30mg(有効成分: 塩酸モルヒネ)の承認処分に基づき、本件特許につき特許権の存続期間の延長登録の出願(延長登録出願2005-700093)をしたが、拒絶査定・拒絶審決(不服2006-2094...
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*Case2008

2008.11.26 「バイエル v. 大洋薬品」 東京地裁平成19年(ワ)26761

高純度アカルボース事件: 東京地裁平成19年(ワ)26761 【背景】 高純度アカルボースについての特許権(第2502551号)を有する原告(バイエル)が、被告(大洋薬品)製剤の製造・販売行為は特許権を侵害するとして、被告製剤の製造及び販売の差止め等を求めた。 主な争点は、 (1)本件特許発明は特開昭57-185298(乙2)及び特開昭57-212196(乙3)(いずれも原告自身の出願公...
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*Case2007

2007.08.30 「バクスター v. 特許庁長官」 知財高裁平成18年(行ケ)10559

国際公開が特30条1項「刊行物に発表」に該当するか?: 知財高裁平成18年(行ケ)10559 【背景】 「腹膜透析または連続的な腎臓置換治療のための2部分の重炭酸塩ベースの溶液」に関する出願(特願2001-167510、特開2002-370988)に係る発明について、出願人(バクスター社)がした国際出願の公開(WO01/17534)は、特30条1項にいう「刊行物に発表」には該当しないから、同規定...
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*Pharma/IP news

Aricept – Eight generic companies file request for invalidation of Eisai’s patent term extension

エーザイの販売するアリセプトをカバーする特許権存続期間延長登録に対して後発品メーカー(沢井製薬・シオノケミカル・大正薬品工業・大洋薬品工業・東和薬品・日医工・日本薬品工業・陽進堂)が無効審判を請求しました(2008年11月)。記事「アリセプト®の特許権存続期間延長登録」に関して読者の方から情報を頂きました。ありがとうございました。 問題となっているのは特許2578475についての下記存続期間延長...
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*Case2008

2008.10.02 「大洋薬品 v. バイエル」 知財高裁平成19年(行ケ)10430

高純度アカルボース事件: 知財高裁平成19年(行ケ)10430 【背景】 大洋薬品(原告)が、バイエル(被告)を特許権者とする「高純度アカルボース」に関する特許第2502551号のうち請求項1ないし3に係る発明の特許につき無効審判請求(2007年4月19日)をしたが、審判請求は成り立たないとの審決(同年12月11日)がされたため、同審決の取消しを求め知財高裁に提訴した事案。 請求項1: 水とは別に...
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*Case2007

2007.06.28 「アプライド・リサーチ・システムズ v. 特許庁長官」 知財高裁平成18年(行ケ)10442

医薬用途発明の効果の定量性: 知財高裁平成18年(行ケ)10442 【背景】 原告は、「受精能を変化させる方法」との発明(特表平9-509418)について拒絶査定不服審判を請求したが、請求は成り立たない旨の審決をされたため、審決取消訴訟を提起した。 【要旨】 裁判所は、特36条4項について、 「この要件を医薬についての用途発明についてみると,一般に,物質名,化学構造だけからその有用性を予...
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*Topics

クラビット®の特許権存続期間延長登録

・2007.09.27 「スリーエム(3M) v. 特許庁長官」 知財高裁平成19年(行ケ)10017の記事で寄せられたコメント ・アリセプト®の特許権存続期間延長登録の記事で寄せられたコメント に関してのメモです。コメントありがとうございました。 クラビット(Cravit)®(有効成分はレボフロキサシン(levofloxacin))の製造承認は1993年10月1日であり、その後、2000年...
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*Topics

アリセプト®の特許権存続期間延長登録

2007.09.27 「スリーエム(3M) v. 特許庁長官」 知財高裁平成19年(行ケ)10017の記事で寄せられたコメントに関してのメモです。コメントありがとうございました。 エーザイはアリセプト®の承認に基づいて有効成分をカバーする化合物特許権(特許番号: 2578475)について下記の存続期間延長登録をした。 延長登録出願番号: 平11-700114 延長登録の年月日: 平13...
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*Case2007

2007.09.27 「スリーエム(3M) v. 特許庁長官」 知財高裁平成19年(行ケ)10017

プロピオン酸ベクロメタゾンの存続期間延長登録出願: 知財高裁平成19年(行ケ)10017 【背景】 原告(スリーエム)は、 処分の対象になった物: プロピオン酸ベクロメタゾン、 処分の対象となった物について特定された用途: 気管支喘息 ただし、 「下記の気管支喘息 ・全身性ステロイド剤依存の患者におけるステロイド剤の減量又は離脱 ・ステロイド剤以外では治療効果が十分得られない患者」 ...
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*Case2007

2007.02.27 「味の素 v. 中外」 知財高裁平成17年(行ケ)10732

味の素 v. 中外 「生理活性タンパク質の製造法」: 知財高裁平成17年(行ケ)10732 【背景】 「生理活性タンパク質の製造法」とする発明(特許第2576200号)の特許権者であった原告(味の素)が、特29条2項等により無効とすべきものであるとした無効審決について、その取消訴訟を提起した。 【要旨】 原告は、審決が進歩性の引例とされた論文について周知技術の認定等の進歩性の判断を誤ったも...
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*Case2006

2006.10.25 「ノバルティス v. 特許庁長官」 知財高裁平成17年(行ケ)10773

薬剤耐性という観点で疾患を限定した医薬発明に進歩性は認められるか?: 知財高裁平成17年(行ケ)10773 【背景】 ノバルティス(Novartis)を出願人とする本願発明(出願番号: 平成8年特許願第533792号)は、テルビナフィン(terbinafine)とアゾール系14 α-メチルデメチラーゼ阻害剤の併用抗真菌剤であり、対象疾患を「アゾール耐性真菌感染症」と限定していた。 同一併用...
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*Pharma/IP news

2008.03.18 「OSI Pharmaceuticals Announces That the Prior Revocation of Its European DP-IV Patent Has Been Upheld」

OSI pharmaceuticalsのpress release(SEC filing)によると、 EPO審判部は、OSIが保有する、ジペプチジルペプチダーゼIV(dipeptidyl peptidase IV(DP-IV、DPPIV又はDPP-4))に関する特許のひとつ(EP0896538: USE OF ACTIVITY INHIBITING DIPEPTIDYL EPTIDASE IV ...
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*Case2006

2006.09.27 「バイエル v. 国」 東京地裁平成18年(行ウ)186

年金支払いは確実に!: 東京地裁平成18年(行ウ)186 【背景】 原告は、「殺虫剤組成物」に関する特許権(第2017484号)の特許料の納付事務を年金管理会社であるCPAに委任していたが、CPA担当者が退職前に引継ぎしなかったため、追納期間内に年金納付できず、特許料納付書を却下する手続却下の処分を受けた。 原告は、前記追納期間を徒過したことについて、特112条の2第1項の「その責めに帰する...
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